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【東大流・次世代スター発掘】GⅠ馬の半弟バルセシートに★5 「勝ち時計1:33.6は同コースの2歳新馬戦史上最速」

text by 鈴木ユウヤ

2025年10月11日新馬戦を制した時のマーゴットラヴミー
2025年10月11日新馬戦を制した時のマーゴットラヴミー

東大流・次世代スター発掘

東京大学卒の競馬ライター・鈴木ユウヤが、来年のクラシックを見据えて2歳の有望株を発掘していく連載。今回は10月11~13日に出走した2歳馬のうち、内容がよかった馬、話題になった馬をピックアップ。歴代のタイムやラップとも比較しながら評価する。

【評価の目安】
★7:GⅠ確定レベル
★6:GⅠレベル
★5:重賞レベル
★4:OPレベル
★3:水準レベル
★2:やや物足りない
★1:物足りない

10月11日の2歳戦レビュー

◆ラストスマイル

10月11日 未勝利 東京芝1800m 1着
評価:★★★★★
騎手:杉原誠人
厩舎:美浦・本間忍
父:ポエティックフレア
母:スナップドラゴン
母の父:ゼンノロブロイ

《短評》
最内枠から軽く促してハナへ。道中は淡々と逃げて直線へ向き、残り400mあたりから一気に加速。最後は2着馬に少し迫られたが、半馬身のリードを保ってゴールした。

スローペースだったのもあって勝ち時計1:48.6は特筆するほどではないが、ラスト10.9-10.9の瞬発力は素晴らしい。東京芝1800mでラスト2Fどちらも10秒台が出たのはレーベンスティールの1勝クラス、ジャスティンミラノの共同通信杯、カナテープのtvk賞など5例目。今後に期待が膨らむ勝ちっぷりだった。

◆カムアップローゼス

10月11日 未勝利 京都ダ1800m 1着
評価:★★★
騎手:松山弘平
厩舎:栗東・浜田多実
父:リオンディーズ
母:クライミングローズ
母の父:マンハッタンカフェ

《短評》
最内枠から先手を主張して逃げ。2番手集団を引き付ける形で直線に向くと、鞍上の肩ムチにしっかり反応して脚を使い、3/4馬身差で押し切った。

勝ち時計1:53.5は良馬場の2歳未勝利としてはまずまずの好タイム。ラスト12.4-12.4と減速せずにまとめた点も好印象だ。クラスが上がっても通用するだろう。

◆マーゴットラヴミー

10月11日 新馬・牝 京都芝1400m 1着
評価:★★★★★
騎手:池添謙一
厩舎:栗東・小林真也
父:リアルスティール
母:キャントバイミーラヴ
母の父:War Front

《短評》
五分のスタートから軽く促して先行。インの3番手に収まった。道中は手応え抜群で少し行きたがるくらい。直線しっかり伸びて2馬身差の快勝となった。

勝ち時計1:20.2は2歳レコードで、同日古馬2勝クラスよりも速いタイム。ラストを11.1-11.2でまとめた点も優秀だ。京都芝1400mの2歳戦で後半5F57.1秒はモーリスの新馬戦と並ぶ史上最速タイ。紫菊賞でも2歳レコードが出たように馬場が速かったことは考慮すべきだが、重賞~GⅠ戦線で楽しみな馬が登場した。

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