③メイショウタバル
2025年の上半期、精密なラップタイムを刻んで宝塚記念を逃げ切ったメイショウタバル。今年の有馬記念に出走するようなら、春秋グランプリ制覇を懸けた戦いとなる。
メイショウタバルの魅力は何といってもその逃げ脚。今年の頭まではどちらかというと大逃げ馬のイメージが強かったが、武豊騎手と初コンビとなったドバイターフで後続を引き付けながら逃げて5着に粘ると、宝塚記念ではまさに絶妙な逃げ。番手からマークしてきたベラジオオペラを抑え切ってG1初制覇を飾ってみせた。
このレースでのメイショウタバルの残り1200m地点からのラップは【12.1-12.2-12.2-11.9 -11.9-11.8-11.7-12.5】。最後こそやや脚は鈍っているが、ほぼ一定と言っていいリズムを刻んでいる。
昨年の神戸新聞杯も同じような時計で道中を進めて勝利しているだけに、自分のペースでレースを進めることができれば、現在の日本では屈指の粘りを発揮する馬と見ても良さそうだ。
そして宝塚記念を共に制した武豊騎手は、有馬記念で逃げ馬に乗った時の成績が【1-0-1-2】と抜群に良い。
もしメイショウタバルが春秋グランプリ制覇を果たせば、個人馬主としては1998年グラスワンダーの半沢(有)、2006年ディープインパクトの金子真人ホールディングスに続く3例目の快挙となる。
さらに、8月に馬主通算2000勝という偉業を達成した故・松本好雄氏に捧げる“記録的勝利”となるか注目が集まる。