◆コッツォリーノ
9月28日 未勝利 中山芝2000m 1着
評価:★★★★
騎手:横山典弘
厩舎:美浦・池上昌和
父:シルバーステート
母:シンジュボシ
母の父:ダイワメジャー
《短評》
デビュー戦は当連載でも高く評価したフォルテアンジェロ新馬で3着。今回はスタートから馬のスピードに任せる形でそのまま逃げた。淡々としたペースで直線まで運び、いざ仕掛けると後続を即座に突き放した。終始危なげなく、2馬身半差の完勝となった。
勝ち時計2:00.7は前日同コースの2歳OP・芙蓉Sより0.4秒遅いが、その芙蓉Sがラスト11.6-11.9だったのに対し、こちらは11.0-11.1。直線の切れ味には非凡なものがある。
先に紹介したギリーズボールとは対照的にトラックバイアスの恩恵を大きく受けた逃げ切りではあるが、オープン特別~リステッドくらいであればすぐに通用するはずだ。
◆ジュウリョクピエロ
9月28日 新馬 阪神ダ1800m 1着
評価:★★★★
騎手:今村聖奈
厩舎:栗東・寺島良
父:オルフェーヴル
母:ハッピーヴァリュー
母の父:ゼンノロブロイ
《短評》
ゲートはイマイチだったが、少頭数の大外枠でリカバリーが効いて外目の3~4番手につけた。直線は内で粘る2頭を残り250mあたりでかわし、リードを3馬身半まで広げてゴールした。
勝ち時計1:54.8は前日7馬身差勝ちのシーズザスローンと0.2秒差。一般論として時計が出にくい新馬戦、ペースもこちらの方が遅かったことを考慮すれば、この2戦ではジュウリョクピエロの方が時計的価値は高いと推察される。
ちなみに土曜は古馬1勝クラスのダ1800mで1:52.5、この日は3勝クラスで同じ1:52.5。単純比較だと、日曜の方が時計は出にくい馬場だった。
牡馬相手のダート中距離新馬をこれだけの内容で勝てる牝馬はなかなか希少。少し気が早いようだが、関東オークス候補の1頭として期待したい。
【了】
(文●鈴木ユウヤ)
<プロフィール>
鈴木ユウヤ(@ysuzuki_keiba)
東京大学卒業後、編集者を経てライターとして独立。中央競馬と南関東競馬をとことん楽しむために日夜研究し、Xやブログ『競馬ナイト』で発信している。「ワイド1点買い」の使い手。2024年の中央GⅠで回収率130%を達成。
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