HOME » コラム » ランキング » 7月以降に急失速…天国と地獄を味わった騎手5人!? ワースト1位は6月まで27勝も、7月から1勝のみ » ページ 5

小沢大仁騎手
小沢大仁騎手

【ワースト1位】小沢大仁

27勝→1勝(勝率8.2%→0.6%=7.6ポイントdown)

 下半期に入り、最も顕著なスランプに陥っている一人が、5年目の小沢大仁騎手だ。

 小沢騎手といえば、2021年3月の初騎乗でいきなり勝利。1年目に31勝を挙げて新人賞を受賞した若手のホープ。2年目以降は26勝→13勝と成績を下げていたが、昨年は24勝、そして今年は自己ベストを更新する勢いで勝ち鞍を重ねていた。

 しかし、上半期を終えた時点で年間54勝ペースだった小沢騎手だが、7月以降は急失速。6月28日に今年27勝目を飾ってからは、3か月近くにわたり、実に166連敗を喫した。9月21日の阪神7Rで久々の美酒を味わったが、下半期はまだその1勝にとどまっている。

 スランプの要因も判然としない。どこかを痛めたという情報もなく、騎乗馬の平均人気や平均オッズを見ても、騎乗馬の質が著しく下がったというわけでもなさそう。

 考えらえるとすれば、夏の暑さと騎乗数の増加が重なったことによる疲労か。小沢騎手の8月の騎乗数は76鞍。これは1年目の2021年10月の79鞍に次いで自身2番目に多い月間騎乗数だった。

 また今年は序盤から好調だったこともあり、年間を通して見ても自己ベストを大きく更新する勢いで騎乗数を増やしている。夏場にその疲れが一気に出たとしても不思議ではないだろう。

 さらにもう一つ考えられるのが、関西の名門・藤原英昭厩舎からの騎乗依頼が消滅しかけていることだ。1年目からコンスタントに騎乗依頼があり、昨年は同厩舎の所属馬のべ9頭に騎乗し、今年も5月までにのべ11頭に騎乗していた。ところが、6月以降はいまだ騎乗ゼロだ。

 単に巡りあわせの問題かもしれないが、同厩舎の馬で通算【0-2-1-30】と結果を出せていないのも事実。名門厩舎に見限られたという可能性もゼロではないだろう。

 いずれにしても、先週末に約3か月ぶりの勝利を挙げた小沢騎手。“乗れる若手”であることは疑いようのない事実だけに、ここからの発奮に期待したい。

【了】

(文●中川大河)

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