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Meisho Battler
第13回マリーンカップを制したときのメイショウバトラー

④2009年(勝ち馬メイショウバトラー)

 トーセンジョウオーがマリーンカップ2勝目を挙げた翌年となる、2008年のマリーンカップ。この年は単勝1.5倍という断然人気に応えた8歳馬メイショウバトラーが勝利。芝の重賞である小倉大賞典も合わせて、重賞9勝目を飾った。しかしその後は10連敗。既に9歳となっており、往年の強さは影を潜めていた。

 そんな中迎えた、2009年のマリーンカップ。この年は、再び施行時期が4月から6月へと変更。翌年には4月へと戻ったので、またも1年のみの6月開催となった。

 1番人気は、芝も含めて重賞4勝の実績馬である、6歳馬のヤマトマリオン。2番人気は、関東オークスを制している白毛のアイドルホース、4歳馬のユキチャン。3番人気は、条件戦を勝ったばかりで実績的には見劣りするものの、勢いが魅力の快速馬、4歳のストーリーテリング。前年覇者ながら、1年以上勝利のない9歳馬メイショウバトラーは4番人気に甘んじていた。

 レースは、シスターエレキングがハナを切り、短距離中心に使われてきたストーリーテリングはいつもより前めの2番手を確保。その直後にメイショウバトラーはつけ、ヤマトマリオンは中団あたりを追走。ユキチャンは序盤は後方集団から進めていた。ゆったりとしたペースで進み、馬群は一団。レースが動いたのは3〜4角の中間あたり。ストーリーテリングが先頭に立ち、メイショウバトラーもそこに並びかけていく。後方から早めに動いたユキチャンや、前で交わされたシスターエレキングは後退した。代わってベルモントプロテアやヤマトマリオンが浮上して4角を回り、最後の直線へと向かう。

 直線に入ると、ストーリーテリングとメイショウバトラーによる一騎打ちの様相を呈した。しかし、最後は突き放したメイショウバトラーが2馬身半の差をつけて快勝だった。2着にはストーリーテリングが入り、最後に迫ったヤマトマリオンは1馬身差の3着となった。

 勝ったメイショウバトラーは、プリエミネンス以来、史上2頭目となるマリーンカップ連覇を達成。重賞勝利数も大台の10勝に乗せた。1年以上勝ち星から遠ざかっていることにより、54キロで出走できた斤量面の恩恵はあったものの、9歳馬とは思えない鮮やかな勝利であった。

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