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8月31日の2歳戦レビュー

2025年8月31日新馬戦を制したカヴァレリッツォ
2025年8月31日新馬戦を制したカヴァレリッツォ

◆カヴァレリッツォ

8月31日 新馬 中京芝1600m 1着
評価:★★★★★
騎手:北村友一
厩舎:栗東・吉岡辰弥
父:サートゥルナーリア
母:バラーディスト
母の父:ハーツクライ

《短評》
 道中は中団を追走。若干引っ掛かり気味だったが暴走するほどでもなく、いい手応えで直線へ向いてきた。内目を狙って他馬に寄られたが、そこを切り裂くように抜け出すと、あとは独擅場。後続に5馬身差をつける鮮烈なデビュー勝ちとなった。

 勝ち時計1:34.2は当コースの新馬戦史上最速タイム。そしてラスト11.5-11.1という高水準の加速ラップでもあった。素晴らしく優秀と言っていい。ただ、この日は8Rの1勝クラスでも1:31.3というスーパーレコードが飛び出しており、やはり時計をどこまで信頼していいか……。今回は少し厳しめに「重賞級」の★5としておくが、次走のパフォーマンス次第ではGⅠも現実的になってくる。

◆マテンロウダビンチ

8月31日 新馬 新潟ダ1800m 1着
評価:★★★★★
騎手:川田将雅
厩舎:栗東・中内田充正
父:Uncle Mo
母:Spring Eclipse
母の父:Unbridled’s Song

《短評》
 好スタートから馬なりで2番手を確保。ペースが緩かったこともあって終始手応えは楽で、直線は逃げ馬がめいっぱい追われるのを尻目に悠々と先頭へ。そのまま最後まで余力たっぷりに走ったが、それでも2着に6馬身の差がついた。まさに楽勝だった。

 前半1000mが65.5秒とかなり遅く、全体時計1:55.2は水準程度。ただしラスト12.3-12.2の加速ラップが強烈だ。ラスト1F12.2秒は当コース、良馬場の2歳戦では史上2位(1位はOP・師走Sを勝ったタイキフェルヴール)。ラスト2F24.5秒は同1位だった。それをほとんど追わずに出してしまうのだから、これは驚くべき走り。順調に行けば来年はダート三冠、あるいは海外の重賞に挑戦しているのではないか。

【了】

(文●鈴木ユウヤ)

<プロフィール>
鈴木ユウヤ(@ysuzuki_keiba)
東京大学卒業後、編集者を経てライターとして独立。中央競馬と南関東競馬をとことん楽しむために日夜研究し、Xやブログ『競馬ナイト』で発信している。「ワイド1点買い」の使い手。2024年の中央GⅠで回収率130%を達成。

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