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ソーテルヌの2025 ⓒJapan Racing Horse Association
ソーテルヌの2025 ⓒJapan Racing Horse Association

【第6位】ソーテルヌの2025(3億円)

 落札額3億円で6位に入ったのは、トップ10で唯一となる非ノーザンファーム系のグランド牧場生産馬で、父が14戦無敗のまま現役を退いた怪物Frankelの持ち込み馬ソーテルヌの2025(牡、父Frankel)であった。購買者は「ダノン」でおなじみの(株)ダノックス。

 大種牡馬Galileo産駒のFrankelは、種牡馬となっても現役時代と遜色のない無敵の快進撃を続けている。本場ヨーロッパでは、凱旋門賞馬となったAlpinistaや、英ダービーや“キングジョージ”を制したAdayarら名馬を続々と輩出し、産駒たちが欧州のビッグレースを席巻。

 21、23年に英・愛でチャンピオンサイヤーとなったほか、22年には仏でもリーディングサイヤーに輝いている。日本ではオークス馬ソウルスターリング、芝・ダートの双方でG1を勝ったモズアスコット、朝日杯FS優勝のグレナディアガーズなどが代表産駒として活躍している。

 今や世界1位の大種牡馬となったFrankelが父で、こちらも現役時代は8戦7勝、欧州の主要マイルG1を総なめにしたKingmanが母父のソーテルヌの2025。自身も仏G1のムーラン・ド・ロンシャン賞を制すなど芝のマイル前後で活躍したソーテルヌの初仔となる。

 (有)グランド牧場は、古くはアイオーユー、スマートボーイ、プリエミネンスなど玄人好みの“渋い馬”を生産してきたが、2001年の天皇賞(春)をスズカマンボで制してG1初制覇。

 その後も全日本2歳優駿などを勝ったラブミーチャンや、チャンピオンズCを牝馬として初制覇したサンビスタ、さらに今年に入って羽田盃と東京ダービーの2冠を圧巻の内容で制したナチュラルライズらを輩出している。

 海外、特にアメリカからの繁殖馬導入にも積極的で、たびたび高額の良質な牝馬を購入し、血の入れ替えを図っている。生産馬はダート戦線での活躍が目立つが、JRAの生産者ランキングでも毎年10位前後をキープしており、ソーテルヌの2025には牧場創設以来、例のない実績を残すことが期待できそうだ。

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