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シンプリーグロリアスの2025 ⓒJapan Racing Horse Association
シンプリーグロリアスの2025 ⓒJapan Racing Horse Association

【第2位】シンプリーグロリアスの2025(5億円)

 トップ2に食い込んだのは、坂口直大氏が5億円で落札したキタサンブラック産駒のシンプリーグロリアスの2025(牡)だった。坂口直大氏は2024年度からの馬主実績で、所有馬は今年の青竜S(L)を勝った米国産馬のポールセンなどまだ6頭でJRA通算4勝。

 そんな新進気鋭のオーナーが勝負をかけた馬が本馬であった。

 大きな声で激しい争奪戦を繰り広げるセリの喧噪の中、自分の行き先をじっと見守るかのような立ち居振る舞い。当歳馬とは思えぬ落ち着き払った様子のシンプリーグロリアスの2025。1歳部門で大旋風を巻き起こしたキタサンブラックの産駒がトップ10内初登場で、5億円の大台に乗せる高額で取り引きされた。

 セール終了後に行われたJRHAによるインタビューで、今セールの吉田照哉会長代行は、セリで好調だった種牡馬8年目のキタサンブラックに対し「世界的な観点で見ると、子どもがすでに(レースに)出ている、(そしてよく)走ってる馬が一番価値が高い」と述べ「“プルーヴンサイヤー(既に実績をあげている種牡馬)”の地位を確立したのではないか」と評した。

 「体も大きくて品があって、しかも脚も丈夫そうで」と褒め称え「子どもが走ってはじめて、すごい種付け料も高くなるし、子どもも高く売れるっていうのが世界」と話し、今後もキタサンブラックの快進撃が続くことを予見した。

 Danzig系War Front産駒のシンプリーグロリアスの母Misty For MeはGalileoの産駒で、欧米の重賞ホースを3頭も産んだ。欧米の硬軟入り混じった血統背景をもつ良質馬に結果を出し続けている“キタブラ”の血が注入された幼駒のデビューが今から待ち遠しい。

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