②ウオッカvsダイワスカーレット
対戦成績
年 | 月日 | レース | ウオッカ | ダイワスカーレット |
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2006 | 3月4日 | チューリップ賞(G3) | 1着 | 2着 |
2006 | 4月8日 | 桜花賞(G1) | 2着 | 1着 |
2006 | 10月15日 | 秋華賞(G1) | 3着 | 1着 |
2006 | 12月24日 | 有馬記念(G1) | 11着 | 2着 |
2007 | 10月28日 | 天皇賞(秋)(G1) | 1着 | 2着 |
デビュー3戦目で阪神JFを制して、2歳女王に輝いたウオッカ。翌年のクラシックシーズンは、2歳女王としてはあまりない2月始動でエルフィンSを勝利。そして桜花賞の前哨戦として選択したチューリップ賞で、ダイワスカーレットとの初対決が実現する。
一方のダイワスカーレットは、牡馬相手に3戦2勝。シンザン記念でのちの重賞3勝馬アドマイヤオーラにこそ敗れたが、牡馬相手に戦ってきた戦績が評価され、ウオッカ1番人気(単勝1.4倍)、ダイワスカーレット2番人気(単勝2.8倍)と、2強対決のオッズとなっていた。
そしてレースでも、完全に2頭の世界。逃げるダイワスカーレットに、楽な手ごたえで並びかけるウオッカ。突き抜けるかに思われたが、並んでからしぶといダイワスカーレットが最後まで抵抗して、クビ差の接戦。最後はウオッカが制したが、後続ははるか6馬身後方に置き去りとなっていた。
続いて2度目の対戦は、もちろん桜花賞。ウオッカ断然のムードであったが、今回は逃げの手ではなく好位から抜け出したダイワスカーレットが、ウオッカの追撃を1馬身半差しのいで勝利。3着馬とは、またも3馬身半の差が開いていた。
その後、ウオッカはダービー参戦を表明し、牝馬64年ぶりのダービー制覇を達成。ダイワスカーレットはオークスに出走予定だったが、熱発により回避となった。
第3戦は、牝馬三冠第3戦の秋華賞。ウオッカは宝塚記念からの直行、ダイワスカーレットはローズSを制して臨んだ一戦は、ダイワスカーレットが早め先頭から押し切り連勝。ウオッカは後方から追い込むも、3着に敗れた。
続くエリザベス女王杯が4回目の対決となるはずであったが、ウオッカがハ行により出走取消。代わって4戦目となった有馬記念では、ウオッカが11着に惨敗し、マツリダゴッホの2着となったダイワスカーレットが3連勝となった。
そして最後となる5回目の対決は、翌年の天皇賞(秋)。ひとつ下のダービー馬ディープスカイも含めた三つ巴のオッズとなった一戦は、上位人気3頭による争いの末に、逃げるダイワスカーレットをハナ差交わしたウオッカが勝利。最後に遅れたディープスカイは、さらにクビ差の3着となった。ウオッカとダイワスカーレットによる写真判定は13分にも及び、その差は2センチとも言われる大接戦であった。
G1・7勝を挙げた、牝馬64年ぶりのダービー馬ウオッカと、G1・4勝を挙げて12戦12連対のまま引退したダイワスカーレット。名牝2頭による、素晴らしいライバル関係であった。