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1994年エリザベス女王杯を制したときのヒシアマゾン(写真右)
1994年エリザベス女王杯を制したときのヒシアマゾン(写真右)

第8位 ヒシアマゾン(6億9894万8000円)

性別:牝馬
戦績:20戦10勝【10-5-0-5】
主な勝ち鞍:エリザベス女王杯(1994年)

 第8位にランクインしたのは、ヒシアマゾン。近年でこそ、牡馬相手にG1を勝ちまくる牝馬が複数現れたが、ヒシアマゾンが活躍した1990年代は、牡馬と牝馬の力量差が顕著な時代だった。

 今回のランキングでも90年代〜00年代の外国産馬が多く入っているが、牝馬でランクインしたのはヒシアマゾンただ1頭だけ。

 デビューから3戦は牡馬相手に戦っていたヒシアマゾン。4戦目の阪神3歳牝馬S(現・阪神JF)で初めて牝馬限定戦に出走すると、5馬身差の圧勝。このことからも、牡馬と牝馬の力差が分かるだろう。

 明け4歳(現3歳)初戦の京成杯こそ、ビコーペガサスの2着に敗れたが、その後は牡馬相手のレースも含めて連戦連勝。ただ、当時は外国産馬についてはクラシックへの出走権がない時代。さらに、NHKマイルカップの創設前でもあったため、秋までG1に出走することは叶わなかった。

 そして、重賞5連勝で挑んだエリザベス女王杯。まだ秋華賞がなく、世代限定戦として行われていたエリザベス女王杯で、オークス馬チョウカイキャロルをハナ差下して勝利した。続く有馬記念では、断然人気の3冠馬ナリタブライアンには突き離されたものの、牡馬相手、さらには古馬相手に2着と健闘した。

 これだけでも十分すぎる快挙なのだが、さらにインパクトを残したのは翌年のジャパンカップ。今でこそ日本馬が圧倒しているジャパンカップであるが、この当時は、過去14回で外国馬9勝、日本馬5勝という時代。そんな中、日本の牝馬が2番人気になるだけでも歴史的なことであるが、ドイツのランドに次ぐ2着と大健闘を見せた。

 牡馬相手に互角以上の走りを見せる牝馬のパイオニアのような存在であり、まさに「女傑」という言葉が非常に似合う馬であった。

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