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Nike a Delight
第51回日本テレビ盃を制したときのナイキアディライト

②2004年(勝ち馬ナイキアディライト)

 マキバスナイパーの勝利から2年が経った、2004年の日本テレビ盃。

 この年の1番人気は、地元船橋のナイキアディライト。中央の芝レースへの遠征を除けば、無敗で東京ダービーを制覇。続くJDDでもJRA勢に食らいつく走りを見せての3着。さらに4歳となってからは、当時交流G2のかしわ記念を勝利し、帝王賞でもアドマイヤドンからハナ差の2着。JRAのトップ層とも互角に戦えるところを見せ、秋初戦の日本テレビ盃に出走していた。

 2番人気はアンドゥオール。重賞を連勝して挑んだ帝王賞で5着。その帝王賞で先着を許したナイキアディライトと、再びの対決となっていた。

 3番人気はストロングブラッド。芝・ダート問わない活躍を見せており、交流重賞2勝だけでなく、芝の重賞であるカブトヤマ記念でも、勝利経験があった。

 そして4番人気は3歳馬のアジュディミツオー。ナイキアディライトと同じく地元船橋所属で、こちらも無敗の東京ダービー馬。JDDで4着に敗れてデビューからの連勝が4でストップしたが、53キロで出走できるのは大きなアドバンテージであった。

 レースは、ナイキアディライトがハナを切り、アジュディミツオーが2番手につける展開。ストロングブラッドはその後ろから進め、アンドゥオールは中団に構える形となった。大きな動きのないままレースは進み、ナイキアディライトが先頭をキープしたまま4角を回り、最後の直線へと向かう。

 直線に入ると、前を行く2頭による一騎打ちムード。ナイキアディライトが一旦引き離したかに見えたが、残り100mあたりからアジュディミツオーが再び盛り返してジリジリと差を詰めてくる。最後は半馬身差まで迫ったが、ナイキアディライトが逃げ切り勝利。アジュディミツオーとの船橋所属馬ワンツーを見事に決めた。そこから5馬身離れた3着には、道中3番手追走のストロングブラッドが流れ込む形で入った。

 勝ったナイキアディライトは、かしわ記念に続いて交流重賞2勝目。一騎打ちとなったアジュディミツオーとの東京ダービー馬対決を制し、ひと学年先輩の意地を見せた。

 ちなみに、ナイキアディライトは3年後の2007年にも再び日本テレビ盃を勝利。この年は馬インフルエンザの流行によって、地方所属馬限定で行われたイレギュラーな年であった。

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