第4位 アドマイヤマーズ
勝率差=6.9%(2歳時勝率=14.6%、3歳以降勝率=7.7%)
サートゥルナーリアと2018年の2歳G1を分け合ったアドマイヤマーズの産駒にも早熟傾向がみられた。アドマイヤマーズは、デビュー4連勝で朝日杯FSを勝利。このレースで3着に下したのが、後にマイル女王に君臨するグランアレグリアだった。
3歳春は共同通信杯でダノンキングリーの2着、皐月賞でサートゥルナーリアの4着と距離延長とともに着順を落とした。それでも続くNHKマイルCを制覇。さらにその年の暮れには、海外の強豪マイラー相手に香港マイルを制して、自身3つ目のG1タイトルを獲得している。
古馬になってからは、4戦して勝利こそなかったが、持ち前の先行力を武器に3着3回と上位争いに参加。4歳暮れの香港マイル3着を最後に引退し、種牡馬入りとなった。
昨年6月には初年度産駒がデビューすると、やはりマイルを中心とした距離で勝ち上がる馬が続々と誕生。中でもデビュー2戦目でレコード勝ちを収めたエンブロイダリーは、父譲りのスピードを武器に今春の桜花賞を制覇し、サートゥルナーリアやナダルを押し退けて、新種牡馬としてG1制覇一番乗りを果たした。
ただし、そのエンブロイダリーが2400mのオークスで9着に敗れたように、産駒の距離適性は1800mまで。2000mでも2勝しているものの、むしろ高い勝率を叩き出しているのは1400m以下の短距離だ。
また、アドマイヤマーズ産駒の最大の特徴が、活躍馬のほとんどが牝馬であること。獲得賞金の上位7頭は全て牝馬が占め、牡馬で2勝以上しているのは1頭のみ。そのあたりも3歳になってから勝率を下げた要因かもしれない。
今のところ2歳戦での勝率が高いが、エピファネイアらと同様に早熟と呼ばれることになるかどうかは現3歳馬の秋以降の活躍次第だろう。