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Wonder Acute
第13回シリウスSを制したときのワンダーアキュート

③2009年(勝ち馬ワンダーアキュート)

 阪神ダート1400mで行われてきたシリウスSは、2006年の中京ダート1700mでの開催を経て、2007年から阪神ダート2000mで行われることとなった。

 その3年目となる2009年の主役は、その後息の長い活躍を見せるワンダーアキュートであった。

 ワンダーアキュートは3歳の1月にデビュー。初戦からダート戦でのデビューだったが、7番人気と評価は高くなかった。しかしその低評価を覆して勝利を収めると、500万下(現1勝クラス)も7番人気、1000万下のあおぎりS(現2勝クラス)に至っては9番人気での勝利を挙げた。

 そして1600万下のオークランドRCT(現3勝クラス)を5馬身差の圧勝で突破して迎えたのが、OPクラスに上がって初のレースとなる、シリウスSであった。

 1番人気は、既に交流重賞を含めて重賞3勝を挙げていたワンダースピード。2番人気は、前走エルムSで5着のナムラハンター。ワンダーアキュートは、その2頭に続く3番人気であった。

 大外枠からの発走でも好位のインに収まると、直線は内ラチ沿いを伸びて残り200mで先頭に立つ。そこからは後続を突き放し、中団から伸びてきたダークメッセージに3馬身差をつけて快勝。並み居る古馬勢を破り、重賞初制覇を飾った。

 その後は、長きに渡ってダート界のトップクラスに君臨。交流G1 (Jpn1)で3勝の実績ももちろんすごいが、G1 (Jpn1も含む)で2着7回、3着8回という安定感は特筆するべき点であった。

 10歳を迎えて現役を引退するまで、大きな怪我もなく48戦を走り切ったワンダーアキュート。その馬の重賞初勝利が、このシリウスSであったことを覚えておいてほしい。

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