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【東大流・次世代スター発掘】アーレムアレス、2歳世代の牡馬ナンバーワン!「マルガと同等かそれ以上」

text by 鈴木ユウヤ

2025年7月19日の新馬戦を制したスマートプリエール
2025年7月19日の新馬戦を制したスマートプリエール

7月19、20日の2歳戦レビュー

東京大学卒の競馬ライター・鈴木ユウヤが、来年のクラシックを見据えて2歳の有望株を発掘していく連載。今回は7月19、20日に出走した2歳馬のうち、内容がよかった馬、話題になった馬をピックアップ。歴代のタイムやラップとも比較しながら評価する。

【評価の目安】
★7:GⅠ確定レベル
★6:GⅠレベル
★5:重賞レベル
★4:OPレベル
★3:水準レベル
★2:やや物足りない
★1:物足りない

◆スマートプリエール

7月19日 新馬 函館芝1800m 1着
評価:★★★★
騎手:武豊
厩舎:栗東・大久保龍志
父:エピファネイア
母:スマートレイアー
母の父:ディープインパクト

《短評》
 新馬戦は宝塚記念当日のサレジオが勝ったレースで3着だった馬。スタートから手応えよく外目好位を先行し、4角で早くも先頭に並びかけると、直線は肩ムチ程度で後続を突き放して4馬身差勝ちを収めた。

 勝ち時計1:49.0は先日話題になったマルガ、翌日のアーレムアレスにこそ及ばないが、当コースの2歳歴代5位にあたる好時計。ラスト11.9-11.7-11.7と減速なくまとめている点も印象がいい。牝馬のOP~重賞戦線で活躍していきそうだ。

◆クワイエットアイ

7月20日 未勝利 函館芝1200m 1着
評価:★★★
騎手:柴田裕一郎
厩舎:栗東・中竹和也
父:St Mark’s Basilica
母:ブランボヌール
母の父:ディープインパクト

《短評》
 ▲3キロの減量騎手を起用し、内枠から積極的に出してハナへ。前半3F33.8秒とやや速めの流れだったが、直線もしぶとく脚を使い、2番手から追いすがる2着馬に1馬身差で勝利した。

 この日の函館芝は開催最終日にもかかわらず高速かつ内有利なコンディション。内枠からの逃げ切りで馬場の恩恵は大きかった。勝ち時計1:09.1は同日函館2歳Sの4着相当。特段良くも悪くもなく、水準級という評価が妥当だろう。

◆ローズカリス

7月20日 未勝利 小倉ダ1000m 1着
評価:★★★
騎手:田口貫太
厩舎:栗東・大橋勇樹
父:カリフォルニアクローム
母:シェーンリート
母の父:ヘニーヒューズ

《短評》
 大外枠から二の脚を飛ばして瞬時にハナへ。3角あたりで一度後続を引き付け、そこから再び差を広げていき、直線は一気に後続を引き離した。終わってみれば2着に7馬身差、3着にはさらに5馬身差を付ける完勝だった。

 父カリフォルニアクロームに母父ヘニーヒューズ。母シェーンリートも南関東で活躍したダート血統で、ダート替わりでの変身はある意味当然ともいえる。勝ち時計58.4秒は稍重馬場を加味しても2歳戦としてはまずまずの好タイム。距離がどこまでもつか次第だが、1勝クラスでも戦えるだろう。

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