第4位 アウォーディー(4億9,273万6,800円)
性別:牡馬
戦績:42戦10勝 [10-6-8-18]
主な勝ち鞍:16年JBCクラシック(Jpn1)、日本テレビ盃(Jpn2)、アンタレスS(G3)、シリウスS(G3)
トップ10内で唯一のダート重賞勝ち馬のアウォーディーが4位にランクインした。母は天覧競馬となった2005年秋の天皇賞を制したヘヴンリーロマンスで、繁殖入り後、途中から海を渡ってアメリカで繁殖生活を送った。
アウォーディーは米国産の“逆輸入馬”として日本で活躍し、5億円近くもの賞金を荒稼ぎした。ヘヴンリーロマンス自身は完全な芝馬であったが、16年のUAEダービーを勝ち、アメリカの3歳ダート三冠を皆勤したラニや、エンプレス杯連覇など交流重賞6勝のアムールブリエなど、産駒たちはダート戦を得意とする馬ばかり誕生した。その筆頭格として輝きを放ったのがアウォーディーである。
2〜4歳時は芝の長めの距離を使われ、青葉賞5着や目黒記念4着などまずまずの結果を残し、トータルで7538万円の賞金獲得を果たしたが、条件クラスを突破することはできなかった。
転機が訪れたのは5歳の10月。初ダート戦となった準オープンで鮮やかな差し切りを決めると、続くシリウスSでも決め手を発揮し、3馬身差をつけて重賞初制覇を飾る。
8054万円ほどを手にした翌年、6歳となったアウォーディーはさらに連勝記録を伸ばす。名古屋大賞典を大差でぶっちぎりの勝利。
さらにアンタレスS、日本テレビ盃も制すと、コパノリッキーやホッコータルマエといったダート界の王者がそろい踏みしたJBCクラシックで初のG1級勝利を収め、6連勝を達成。続くチャンピオンズCと東京大賞典では、ともに2着に惜敗するも、この年は2億3749万円獲得と大暴れした。
その後もドバイワールドCに2年連続で出走し、それぞれ5、6着に入り、約5763万円を賞金加算。また帝王賞と川崎記念で3着に入るなど安定して上位争いを繰り広げ、8戦未勝利ながら4170万円を加えた。
その後は放牧先で故障し、非業の死を遂げてしまうが、ダート界に突如として現れた“超新星”の追憶は人々の心から離れることはない。