HOME » コラム » 競馬の基礎知識 » 【ジャングルポケット産駒獲得賞金ランキング】 大種牡馬トニービンの系譜──最も稼いだのはどの馬…?

【ジャングルポケット産駒獲得賞金ランキング】 大種牡馬トニービンの系譜──最も稼いだのはどの馬…?

text by TOM

現役時代は日本ダービーとジャパンカップの王道G1を制したジャングルポケット。トニービンの後継種牡馬として、天皇賞馬などG1馬を6頭輩出した。リーディングサイアー上位争いの常連だった名種牡馬ジャングルポケットの産駒の中から、獲得賞金が最も多かった馬をランキング形式で紹介する。

2008年優駿牝馬を制したトールポピー
2008年優駿牝馬を制したトールポピー

第10位 トールポピー(2億1,799万2,000円)

性別:牝馬
戦績:14戦3勝 [3-3-0-8]
主な勝鞍:07年阪神JF(G1)、08年オークス(G1)

 2011年の秋華賞馬で、11位となった全妹のアヴェンチュラをわずか150万円ほどの差で抑えてトップ10入りしたのがトールポピーだ。生涯で14戦し、オークス、阪神JFのG1・2勝を含む3つの勝ち星を挙げて2億円以上を稼いだ。

 デビュー戦となった2007年7月8日の阪神・新馬戦はハイレベルな一戦だった。このレースで勝利を収めたアーネストリーは、後に宝塚記念を勝つことになる。また、1番人気に推されたキャプテントゥーレは8着に敗れたものの、翌年の牡馬クラシック初戦の皐月賞を勝利する。

 トールポピーは、これに次ぐ2番人気に推され、最後の直線、内で窮屈な場面がありながらも2着に好走。280万円を獲得した。

 休み明けとなった続く未勝利戦を順当勝ちし、500万円を上積み。約400万円を加算した黄菊賞2着を挟んで迎えた阪神JFでは、中団後ろから進め、直後から追い上げたレーヴダムールとの直線での追い比べをクビ差で制した。2歳女王の座に輝くとともに、優勝賞金6132万円を手にした。

 3歳初戦のチューリップ賞では逃げ馬を捕らえきれず2着惜敗も1517万円を上乗せ。1番人気で臨んだ桜花賞は、追い込み届かず0秒4差の8着に沈んだため、次のオークスでは単勝9.7倍の4番人気にまで評価を下げていた。

 最後の直線、中団追走から直線で内に切り込んで後続馬へ被害を与えてしまい、長い審議対象となったものの、緩い馬場を鋭く伸びて快勝。約1億3000万円を手中に収めた。

 その後は秋に1番人気を背負った秋華賞で10着に敗れるなど、5歳まで走った。7戦して着外続きとなったが、父に産駒初のビッグタイトルをもたらした功績は色あせることはない。

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10