【歴代種付け頭数トップ10】2000頭では足りない…日本競馬史上、最も多くのDNAを残した種牡馬は?
現役時代は多くの人に感動を与え、種牡馬入りした後は、その血を次代に残す仕事が待っている。競馬界の発展には欠かせない存在である彼らであるが、果たして、歴代で最も多くの種付けを行ったのは、どの種牡馬なのだろうか?今回はそんな疑問にお答えするべく、1993年から2024年までの種付け頭数のデータを集計した。
おそらく、多くの競馬ファンにとっては「サンデーサイレンス」の名がどこに入ってくるか、ということが気になるだろう。しかし、彼は累計1837頭と非常に多くの種付けをこなしてはいるものの、今回のランキングでは残念ながら圏外である。
彼を超える種付け頭数を記録し、TOP10にランクインしたのは果たしてどの馬なのか。じっくりと見ていこう。
【第10位】ゴールドアリュール(2211頭)
現役時代は16戦8勝で、フェブラリーSなどG1級競走4勝を挙げたゴールドアリュールは2004年にスタッドイン。初年度の種付け頭数は147頭だった。その中からエスポワールシチー、スマートファルコン、オーロマイスターといったダートのG1級競走を制した馬を3頭輩出している。
この中で最初に活躍を遂げたのはエスポワールシチーで、2009年のかしわ記念から翌年の同レースまでG1級競走を5連勝。その影響もあってか、2010年のゴールドアリュールの種付け頭数は同馬最大の207頭となった。秋には南部杯でオーロマイスターとエスポワールシチーがワンツーを飾り、そのままエスポワールシチーは米国のBCクラシックへ挑戦した。
そして後を継ぐように、地方を中心にめきめきと実力をつけていたスマートファルコンが頭角を現す。重賞を合計で19勝という記録は2021年に名古屋のカツゲキキトキトに更新されたが、暮れの東京大賞典で同馬が叩き出した2分0秒4というダート2000mの日本レコードは、2025年7月現在も破られていない。
数々の名馬を送り出したサンデーサイレンスの仔では、唯一ダートG1を制したゴールドアリュール。彼ら3頭の後もコパノリッキーやゴールドドリームなど、産駒にはその類稀なる砂適正を受け継ぐ仔がやはり多かった。
だがゴールドアリュールは種牡馬生活の晩年、高松宮記念を制したナランフレグを輩出。芝で活躍する馬を多く輩出し、最後にダートG1馬を遺した父とは逆の道を辿り、芝とダートの両方でG1ホースの父となった。