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2025年7月12日新馬戦を勝利したマルガ
2025年7月12日新馬戦を勝利したマルガ

7月5日~13日の2歳戦レビュー

◆エムフォー

7月5日 新馬 函館ダ1000m 1着
評価:★★★★★
騎手:小林美駒
厩舎:栗東・石坂公一
父:フォーウィールドライブ
母:エムエスクイーン
母の父:バトルプラン

《短評》
好スタートからしばらく内のドナソレイとハナを争う形。一旦は2番手に控えたが、手応えは断然優勢で、直線に向く時点でもう先頭。あとはリードをぐんぐん広げて最終的には1.9秒の大差勝ちを収めた。

湿って時計が出やすいダートではあったが、勝ち時計57.9秒は2歳レコード。古馬のレコードとも0.2秒差の好記録だった。さらにラスト11.7-11.5の加速ラップというおまけつき。母エムエスクイーンが名古屋三冠馬という血統であり、ダート重賞での活躍が見込まれる。

◆ショウナンガルフ

7月6日 新馬 函館芝1800m 1着
評価:★★★★
騎手:池添謙一
厩舎:栗東・須貝尚介
父:ハービンジャー
母:ミカリーニョ
母の父:ハーツクライ

《短評》
スローペースの割に序盤はややモタついたが、促して2番手を確保。4角では外に膨れる素振りもありながら早め先頭に立ち、ノーステッキのまま7馬身差で圧勝した。今回のメンバーでは全くモノが違った。

ただし、1000m通過63.6秒のスローでありながらラスト3Fは11.7-11.7-12.1。最後の200mはそれなりに失速している。稍重で時計がかかる馬場だったのもあるが、見た目のインパクトほど余力があったわけではないことに注意。

◆スターアニス

7月12日 未勝利 小倉芝1200m 1着
評価:★★★★★
騎手:松山弘平
厩舎:栗東・高野友和
父:ドレフォン
母:エピセアローム
母の父:ダイワメジャー

新馬戦は上がり最速も及ばず5着に敗れていたが、2戦目の今回はやや出負け気味のスタートから促して3~4番手のインにつける。直線は外から鋭い加速で一気に突き抜け、7馬身差で圧勝した。

勝ち時計1:08.0は前週の北九州記念と0.2秒差。ラスト11.9-11.6の加速ラップでもあり、上がり34.7秒は同2位の馬より0.7秒も速い。母エピセアローム同様、短距離重賞での活躍に期待だ。

◆マルガ

7月12日 新馬 函館芝1800m 1着
評価:★★★★★★
騎手:武豊
厩舎:栗東・須貝尚介
父:モーリス
母:ブチコ
母の父:キングカメハメハ

《短評》
スタート直後は若干前につんのめる場面もあったが、おおむね好発でそのまま無理なくハナに。道中も行きっぷりがよく、2角付近で後続につつかれて11.9-11.8とピッチを上げるシーンもあったが、最後まで脚色は衰えず、3馬身差の完勝だった。

勝ち時計1:48.1は2歳のコースレコード。翌日には古馬のレコードが2度更新されており、高速馬場だったのは間違いない。とはいえ新馬戦にしては速い1000m通過60.4秒、道中12.0秒より緩む区間がないラップを刻み、ラスト11.9-12.1でまとめた点は見事。半姉ソダシ同様、暮れの阪神JFで勝ち負けできる大器だ。

◆ウイナーズナイン

7月13日 新馬 小倉芝2000m 1着
評価:★★★★
騎手:川田将雅
厩舎:栗東・小栗実
父:エピファネイア
母:ディヴィニティ
母の父:リアルインパクト

《短評》
ゲートはあまり速くもなかったが、新馬戦らしく他も遅かった。前半1000m65.0秒のスローペースを先頭から3馬身ほど離れた2番手で運び、残り500mあたりからスパート。最後は逃げ粘る2着馬を辛くもクビ差捕まえた。

ペースが緩かったのもあって全体時計2:05.1は低調。ただしラスト11.6-11.2の加速ラップは見逃せない。小倉の中距離新馬でラスト1F11.2以下を出したのはクロノジェネシス(宝塚記念連覇などGⅠ・4勝)、ピースオブエイト(毎日杯)、マテンロウスカイ(中山記念)、ドウデュース(日本ダービーなどGⅠ・4勝)、ジョバンニ(ホープフルS2着)に次ぐ6例目。穴でマークしておきたい。

【了】

(文●鈴木ユウヤ

<プロフィール>
鈴木ユウヤ(@ysuzuki_keiba)
東京大学卒業後、編集者を経てライターとして独立。中央競馬と南関東競馬をとことん楽しむために日夜研究し、Xやブログ『競馬ナイト』で発信している。「ワイド1点買い」の使い手。2024年の中央GⅠで回収率130%を達成。

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