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【フジキセキ産駒獲得賞金トップ10】“幻のダービー馬”と称された天才──産駒で最も賞金を稼いだのは?

text by TOM

サンデーサイレンスの初年度産駒として誕生し、現役時代は4戦無敗のままターフを去ったフジキセキ。リーディングサイアーのタイトルには届かなかったものの、リーディング2位に3度輝き、G1馬を9頭送り出すなど、種牡馬としても活躍した。そんな名種牡馬フジキセキの産駒トップ10を獲得賞金順に紹介する。

2003年関屋記念を制したオースミコスモ
2003年関屋記念を制したオースミコスモ

10位 オースミコスモ(2億9,944万1,000円)

性別:牝馬
戦績:40戦7勝 [7-3-3-27]
主な勝鞍:03年関屋記念(G3)、04年中山牝馬S(G3)、福島牝馬S(G3)

 2歳から6歳までタフに40戦を走り、3億円近くの賞金を獲得したオースミコスモが、G1馬のファイングレインをわずかの差で上回り10位に滑り込んだ。1989年の桜花賞馬シャダイカグラを輩出したミリーバードを祖母に持ち、半兄に重賞2勝のオースミブライトがいる良血馬のオースミコスモ。2歳の10月にデビューすると2連勝で阪神JFへと駒を進めて3着に好走し3146万円を手にした。

 3歳時はチューリップ賞2着をステップに1600万円ほどの賞金を得て牝馬クラシック初戦の桜花賞へと挑んだが、11着に敗退。その後に過密日程でスイートピーS(OP)を使われ優勝する。約1900万円を獲得して臨んだオークスでは、14着に敗れてしまいG1での賞金加算はならなかった。秋は紫苑S(OP)で始動戦を飾り、1900万円を得て秋華賞に挑戦も7着。中日新聞杯(7着)を挟んで迎えた年末の阪神牝馬Sでは2着に好走し、2400万円の賞金上乗せに成功して3歳を終えた。

 4歳時のオースミコスモは、主に芝マイル戦を選ばれつつ11戦を消化した。真夏に関屋記念を勝利し、京成杯AHで3着、府中牝馬Sと中山牝馬Sでともに4着、京都牝馬Sで5着など粘走。着実に賞金を積み上げて、この年は7992万円を手にした。5歳時は中山牝馬S、福島牝馬Sと重賞連勝含め10戦して1億887万円ほどの賞金を獲得。その後は賞金加算できず、G1には手が届かなかったが、生涯で重賞3勝、オープン特別2勝で、獲得賞金3億円弱の実績を残し、繁殖入りを果たした。

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