4位 クロフネ(3億7,023万5,000円)
性別:牡馬
戦績:10戦6勝 [6-1-2-1]
主な勝ち鞍:01年NHKマイルC(G1)、ジャパンCダート(G1)
フレンチデピュティのアメリカでの2年目産駒として輸入され、その名のとおり「黒船襲来」のごとく日本競馬に大きな衝撃を与えたクロフネが4位にランクインした。
2、3歳時のみトータル10戦の競走生活と少ない出走回数ながら、4億円近くもの賞金を稼ぎ出した。2歳時は4戦2勝で2676万円を獲得。3歳になったクロフネは、毎日杯から始動し、5馬身差の楽勝劇で4200万円を加算。その後はNHKマイルC優勝から日本ダービー(5着)出走を果たした。
クロフネは、管理する松田国英調教師が組んだ異例のステップ“マツクニローテ”の先駆け的な存在として、計1億1000万円強をゲット。休養後の秋は神戸新聞杯(3着)から始動し、天皇賞(秋)参戦を目指していた。だが、当時は外国産馬に対する扱いがまだ厳しかった時期で、当レースには2頭までの出走頭数制限があった。この枠に実績馬のアグネスデジタルとメイショウドトウが収まったため、クロフネはやむなく武蔵野Sへ出走することとなった。
クロフネにとって初のダート戦ではあったが、大きく白い馬体を揺らし、楽々好位につけると、直線では早々と先頭へ。後続馬が懸命に追われる中、クロフネは余裕の手応えで大きな完歩を生かしストライドを伸ばした。徐々にリードを広げていき、最後は9馬身差をつけての圧勝。勝ちタイム1分33秒3が電光掲示板に掲示されると、クロフネの強さの前にあ然としていた空気の競馬場内は、騒然とした雰囲気に変わった。
4200万円強の賞金を得た上、高いダート適性も示したクロフネは、次戦に距離を延ばしたジャパンCダートへ出走。ここでも7馬身差の楽勝劇を演じ、1億3344万円を加算。ところが、右前脚に屈腱炎を発症してしまい、ドバイワールドCを含む、翌年に予定された壮大な海外遠征プランは幻と消えるとともに、クロフネの真の実力を確かめることもできないままの幕切れとなった。