④ハーツクライ
生年月日:2001年4月15日
毛色:鹿毛
調教師:橋口弘次(栗東)
主な産駒:ドウデュース、リスグラシュー、ジャスタウェイ
ダイワメジャーがデビューした8日後となる、2004年の年初。このタイミングでデビューしたのが、ハーツクライだった。新馬戦を快勝すると、2戦目のきさらぎ賞で3着。若葉Sを勝利して皐月賞の優先出走権を得るも、先述したダイワメジャーの14着に惨敗してしまう。続く京都新聞杯では、重賞初制覇を果たし、ダービーでもキングカメハメハの2着に好走。キングカメハメハ不在の菊花賞では、1番人気に支持された(結果は7着)。
しかし、その後はダービー2着や宝塚記念2着、ジャパンC2着など、強さを見せながらも勝利からは見放され、迎えた2005年の有馬記念。ここで初対戦となったのが、1つ下のスーパースター、ディープインパクト。ここまで7戦7勝、史上2頭目となる無敗のクラシック3冠馬であった。古馬との初対戦でも単勝オッズ1.3倍に推されたディープインパクトを、ハーツクライは沈めた。
ルメール騎手に導かれ、普段の後方待機策ではなく好位で立ち回ったハーツクライは、ディープインパクトの追い上げを半馬身振り切って勝利。悲願のG1初制覇を果たしたのであった。翌年はドバイSCを制し、キングジョージではハリケーンランやエレクトロキューショニストを相手に、見せ場たっぷりの3着。秋のディープインパクトとの再戦が期待されたが、この馬もやはりノド鳴りに悩まされ、ジャパンCは万全とはほど遠い走りで10着大敗。有馬記念を待たずして、現役引退となった。
種牡馬としては、2世代目にドバイDFを圧勝して世界1位となったジャスタウェイを輩出。その後も、自身が手の届かなかったダービーを制したワンアンドオンリーや、G1・4勝の名牝リスグラシューなど活躍馬は多数。産駒は海を渡った外国でも活躍を見せ、ヨシダは米国、コンティニュアスは欧州でG1を勝利している。そして晩年には、ハーツクライ産駒最高傑作といっても過言ではないドウデュースを輩出。その血筋は、脈々と受け継がれていくことだろう。