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2007年マイルCSを制したダイワメジャー
2007年マイルCSを制したダイワメジャー

③ダイワメジャー

生年月日:2001年4月8日
毛色:栗毛
調教師:上原博之(美浦)
主な産駒:セリフォス、アスコリピチェーノ、アドマイヤマーズ

 ゴールドアリュールの電撃引退から半年が経った、2003年の年末。このタイミングでデビューを果たしたのは、ダイワメジャー。現調教師である菊沢隆徳騎手を背に、芝1600mの新馬戦でクビ差2着に惜敗すると、年明けの未勝利戦ではダート1800mで9馬身差圧勝。ダート馬として成長していくと思いきや、3歳500万下(現1勝クラス)で4着に敗れると、芝のスプリングSに挑戦。11番人気ながら3着に入って皐月賞の優先出走権を獲得した。

 そして、当時まだ短期免許で来日していたM.デムーロ騎手を背に皐月賞に出走すると、10番人気の低評価を覆して勝利。一躍世代のトップクラスへと上り詰めた。しかし、この馬もゴールドアリュールと同じくノド鳴りに悩まされ、ここから低迷。それでも手術を経てカムバックし、翌年のダービー卿CTで約1年ぶりの勝利。さらに、その1年後のマイラーズCからは安藤勝己騎手が主戦となり、その年の天皇賞(秋)で2年半ぶりのG1勝利を果たすと、続くマイルCSも連勝。翌年も安田記念とマイルCSでG1を2勝し、現役引退までにG1・5勝を挙げた。

 ダイワメジャーのセールスポイントは、3歳春に皐月賞を勝利しながら、6歳秋にもG1制覇する息の長さと、マイルG1を3勝しながら、2500mの有馬記念でも2年連続で3着に入る距離適性の広さであった。種牡馬としては、初年度産駒からG1馬カレンブラックヒルを輩出。その後も、香港マイルを制したアドマイヤマーズや、今年のヴィクトリアマイルを制したアスコリピチェーノなど、コンスタントに活躍馬を輩出している。

 自身の距離適性の広さやダート未勝利での圧勝から、中長距離やダートの大物出現もあるかもしれないと思われたが、活躍馬は芝マイル前後に距離適性がある馬がほとんどであった。2023年に種牡馬引退が発表され、現在は、ナミュールやアルマヴェローチェなど、母父としてやはり芝マイラーの大物を輩出し続けている。

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