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【サンデーサイレンスの後継種牡馬 5選】メンツがエグイ…“偉大な父”のDNAを後世へつなぐ名馬たち

text by 中西友馬

日本競馬の歴史を変えたと言っても過言ではない、大種牡馬サンデーサイレンス。活躍した産駒を挙げればキリがないが、その中でも今回は、現役時代の実績だけでなく、種牡馬としての実績を重視。後世にサンデーサイレンスの血筋を継承した馬を5頭ピックアップし、順に紹介していく。

2001年香港ヴァーズを制したステイゴールド
2001年香港ヴァーズを制したステイゴールド

①ステイゴールド

生年月日:1994年3月24日
毛色:黒鹿毛
調教師:池江泰郎(栗東)
主な産駒:ゴールドシップ、オルフェーヴル、オジュウチョウサン

 初年度産駒から活躍馬を多数輩出し、2世代目がデビューした1995年には、早くもリーディングサイアーまで上り詰めたサンデーサイレンス。そんな中、第3世代として1996年にデビューしたのが、ステイゴールドだった。ただ、初勝利まで6戦を要し、初勝利を挙げたのは、もうダービーが行われようとしている4歳(現3歳)5月。しかし、そこから着実に力をつけ、秋は菊花賞に出走して8着。さらに翌年は、天皇賞(春)、宝塚記念、天皇賞(秋)で2着。これだけG1で好走を続けながらも勝ち星からは見放され、1600万下(現3勝クラス)やOP特別も含めて28連敗。

 期間にして約2年8ヶ月勝利から遠ざかっていたが、7歳(現6歳)の目黒記念で、久々の騎乗となった武豊騎手を背にして、ついに重賞初制覇を果たす。
しかし、連敗をストップした後も、G1では2学年下のテイエムオペラオーなどに阻まれ、なかなか勝利を挙げることができなかった。そして迎えた引退レースの香港ヴァーズ。4角手前で早めに先頭へと立ったエクラールが独走状態の中、武豊騎手のアクションに応えて懸命に追うステイゴールド。最後の1完歩で測ったようにアタマ差捕らえ、日本調教馬として初の香港ヴァーズ制覇という快挙を達成。ステイゴールド自身としても、引退レースでG1初制覇を果たし、見事に有終の美を飾った。

 種牡馬としては、2世代目のドリームジャーニーがG1・3勝の大活躍。さらにその全弟のオルフェーヴルは、史上7頭目となるクラシック3冠を達成するなど、G1・6勝。その翌年にデビューしたゴールドシップもG1を6勝するなど、ステイゴールド産駒は一時代を築く大活躍を見せた。その中で、2010年のナカヤマフェスタ、2012年、2013年のオルフェーヴルと、ステイゴールド産駒が連続で凱旋門賞2着となった。大快挙であるのはもちろん大前提として、現役時代に「シルバーコレクター」と呼ばれた父を想起させるものがあった。

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