③2018年(勝ち馬ノブワイルド)
レーザーバレットの連覇達成から2年が経った、2018年のオーバルスプリント。
この年の1番人気は、OP特別を連勝し、直前のプロキオンSでも3着となったウインムート。抜けた実績馬のいないメンバー構成で、重賞初制覇のチャンスを迎えていた。2番人気はクラスターCからの重賞連勝を狙う、牝馬のオウケンビリーヴ。3番人気に芝の重賞2勝馬ネロが続き、やはりJRA勢が上位人気を固めて発走を迎えた。
レースは、内枠からダッシュを決めたノブワイルドがハナを切る展開。その外にぴったりネロがマークし、ウインムートはその直後の3番手を追走。オウケンビリーヴは好位の後ろから進めていた。各馬の仕掛けどころとなったのは3角。その中で最初に手ごたえが悪くなったのは、3番手につけていたウインムートで、後続に交わされ始めて苦しい展開。次いで逃げ馬をぴったりマークしていたネロも、ノブワイルドからジリジリと離され始める。代わって外からオウケンビリーヴが前との差を一気に詰めて4角を回り、最後の直線へと向かう。
直線に入ると、逃げるノブワイルドのリードは3〜4馬身ほどに広がる。懸命に粘るネロを交わしてオウケンビリーヴが2番手に浮上。さらに前との差も詰めてくるが、それを振り切ったノブワイルドが勝利。2着にオウケンビリーヴが入り、後方待機から大外を追い込んできたトーセンハルカゼが、ハナ差の3着となった。
勝ったノブワイルドは、交流重賞初制覇。得意の浦和1400mの舞台で、見事にJRA勢を撃破してみせた。さらに、1キロ斤量の増えた翌年も鮮やかに逃げ切って勝利。地方所属馬初となる、オーバルスプリント連覇を成し遂げた。