⑤プルミエソルティ
最後に取り上げるのも、もちろん1勝馬。しかも先月未勝利戦を勝ったばかりの、プルミエソルティという馬である。実はこの馬に関しては、最初にお伝えした条件を満たした馬ではない。ただ、その未勝利勝ちのラップはかなり優秀で、考え方によっては、今回の軸となるラスト5F全て11秒台のラップ構成以上とも言える。いずれにしても、スタミナ面を裏付けるものとしては十分と判断し、最後の1頭に選ばせていただいた。
ピックデムッシュの山吹賞と同じ、中山芝2200mで行われた未勝利戦は、前半1000mの通過が63秒3というスローペース。プルミエソルティは、中団馬群から進めていた。スローペースに業を煮やした後方勢が1000m通過から動いていき、前もそれに抵抗するために早々とペースアップ。プルミエソルティもそれを追いかけ、3角手前から鞍上の手が動く形。それでもなかなかエンジンがかからなかったが、4角手前で先団馬群の大外につけると、最内をロスなく立ち回った2着馬をねじ伏せるような形で交わしての勝利。
前半の1000mと後半の1200mがまったく別の競馬となっているラップ構成で、スタートからの5F目が13秒2なのに対して、6F目は11秒6まで一気にペースアップ。その後は6F連続で12秒0以下を刻むという、かなりスタミナを必要とされるレースであった。
未勝利戦の1週前に行われたピックデムッシュの山吹賞と比較すると、前半1000mの通過では1秒8遅かったが、勝ち時計は1秒3遅いだけと巻き返している。後半の1200mはプルミエソルティ戦のほうが0秒5速いこととなり、ピックデムッシュとの比較で大きく見劣ることはないと考えている。
もちろん未勝利を勝っただけなので、この馬も菊花賞までに賞金加算がマスト。それでも、秋への楽しみが広がるレースぶりであった。
今回は、この5頭の布陣で菊花賞馬の予想に挑んでみたいと思う。個人的には自信あるメンバーを選出しただけに、菊花賞出走馬ゼロなんてことになれば、かなりショックを受けそうである。
もし良ければ、視聴者の皆さまの考える菊花賞馬候補5頭をリプ欄や引用リポストで教えていただき、ぜひとも勝負したい。
ダービーの結果を見ずに予想するのが面白いと思うので、期限はダービー発走まで。ぜひ奮って参加していただきたい。
【了】
(文●中西友馬)