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2001年日本ダービーを制した時の角田晃一騎手
2001年日本ダービーを制した時の角田晃一騎手

2位 ジャングルポケット(7億425万8,000円)

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性別:牡馬
戦績:13戦5勝 [5-3-2-3]
主な勝ち鞍:04年日本ダービー(G1)、ジャパンC(G1)
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 トニービン産駒のG1勝ち鞍13勝のうち11勝が東京競馬場でのものであった。その東京で行われた第68回日本ダービーとジャパンCをともに3歳時に優勝したジャングルポケットがランキング2位となった。

 前記G1勝利を含む3戦3勝の東京コース巧者だったジャングルポケット。トニービン産駒の特徴ともいえる「長くいい脚を持続する」能力を備えた典型的な馬であった。

 2歳の9月、札幌でデビューしたジャングルポケットはこの年、重賞の札幌2歳Sを含む3戦2勝の成績を挙げ、5165万円の賞金を手にする。

 3歳時は皐月賞、札幌記念でともに3着、菊花賞では4着に敗れたが、残る共同通信杯、日本ダービー、ジャパンCの3戦すべて東京コースで行われたレースでは、自慢の持続力のある末脚を武器に優勝を飾った。この年、ジャングルポケットは6戦3勝の成績で、5億4768万円ほどの賞金獲得に成功する。

 ところがさらなる躍進が期待された古馬の4歳となってからは、華やかな戦歴を残すことができなかった。

 阪神大賞典、天皇賞(春)ではともに2着に惜敗。約8000万円の賞金加算に終わると、秋は連覇を狙ったジャパンCが例年と違い、東京が改装工事のため中山競馬場での開催となった。その影響もあってか、5着に敗れ、続く有馬記念では7着に敗退し、2500万円ほどの賞金加算に終わる。結局この年は、4戦未勝利の成績で1億493万円の獲得賞金額だった。

 レース後に故障が判明したジャングルポケットは、翌年1月に引退、スタッド入りとなった。屈指の「東京2400m巧者」としての印象を強く残して、惜しまれつつターフに別れを告げた。

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