HOME » コラム » 競馬の基礎知識 » 【トニービン産駒獲得賞金トップテン】東京コースの信頼度はMAX!“凱旋門賞馬”の最高傑作とは? » ページ 7

1994年安田記念を制した時のノースフライト
1994年安田記念を制した時のノースフライト

4位 ノースフライト(4億5,809万4,000円)

———
性別:牝馬
戦績:11戦8勝 [8-2-0-1]
主な勝ち鞍:94年安田記念(G1)、マイルCS(G1)
———

 3歳5月が初出走と通常よりも、かなり遅れてデビューし、4歳で引退するまで実質的に稼働した2年足らずの間に、約4億6000万円の賞金を稼いだノースフライトが4位に入った。

 11戦という少ない戦歴ながら、中身は濃密だった。デビュー2連勝後の条件特別こそ生涯唯一、連対を外すことになる5着に敗れたノースフライト。

 しかし次戦に古馬相手、しかも2クラス飛び級の格上挑戦となった府中牝馬Sで重賞初制覇。勢いに乗って臨んだ3歳G1「ベガはベガでもホクトベガ」の実況で思い出されるエリザベス女王杯で2着に大健闘すると、年末に組まれていた阪神牝馬特別をも制し、1億3727万円ほどの賞金を獲得して3歳シーズンを終えた。

 4歳となったノースフライトの充実度は、さらに勢いを増していく。年初の京都牝馬特別を制し、4200万円の賞金をゲット。続くG2のマイラーズCでは、のちにジャパンCを勝つことになるマーベラスクラウンを抑え込み、賞金6000万円を手にし、重賞3連勝を果たす。

 続く安田記念では、外国馬への開放から2年目となり、前哨戦の京王杯SCを楽勝したフランスのスキーパラダイスら、“本気モード”の強豪外国マイラー5頭が相手。また、本格化した名スプリンターのサクラバクシンオーなどとの戦いとなった。

 単勝オッズでは7.0倍で5番人気の評価となったノースフライトだったが、レースでは持てる素質を全開にして、2馬身半差の圧勝劇でハイレベルな混戦に断を下した。

 秋は、スワンSを叩き台にしてマイルCSを快勝し、2戦合計で約1億2000万円を手にして有終の美を飾り、この年は3億2082万円を獲得。底をみせないまま、惜しまれつつ繁殖の道へと進んでいった。

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10