HOME » コラム » 競馬の基礎知識 » 【トニービン産駒獲得賞金トップテン】東京コースの信頼度はMAX!“凱旋門賞馬”の最高傑作とは? » ページ 3

1993年東京優駿を制した時のウイニングチケット
1993年東京優駿を制した時のウイニングチケット

8位 ウイニングチケット(4億2,412万5,000円)

———
性別:牡馬
戦績:14戦6勝 [6-1-2-5]
主な勝ち鞍:93年日本ダービー(G1)
———

 柴田政人元騎手にダービージョッキーの称号を授けた馬。トニービンの初年度産駒ウイニングチケットが8位にランクインした。騎手デビュー27年目、44歳と当時としては大ベテランの域に達していた柴田政人は、大レースの数々を制してきたトップジョッキーであったが、ダービーにだけは縁がなかった。

 現役通算で4億2000万円を超える賞金を獲得した名馬ウイニングチケットは、馬名とも重なり、そんな苦労人に栄冠を届けるために生まれてきたといえるほどの成績を残した。

 9月にデビュー後、クラシックの登竜門とも言えるホープフルSを制すなど4戦3勝、3121万円を稼いで2歳戦を終了した。クラシック本番へ向けてのトライアルが各地で行われる中、本番に直結する前哨戦の弥生賞を快勝。5400万円を手土産に、堂々のクラシック本命馬として皐月賞を迎える。ところが直線でいつもの伸び脚を欠き、まさかの4着に敗れ、1400万円ほどの賞金加算のみに留まった。

 やや競馬ファンのトーンが落ちて迎えた日本ダービーだったが、ここでも1番人気の支持を受けると、この馬本来の実力を発揮。直線でライバルたちを自慢の末脚で撫で切って、1億3000万円の賞金とともに、第60代日本ダービー馬の座を射止めた。

 秋初戦となった京都新聞杯を快勝、ジャパンCで並み居る強豪を相手に3着好走などこの年3億6493万円を稼ぎ出したウイニングチケットであったが、菊花賞で3着に敗れ、有馬記念では11着に惨敗してしまう。

 4歳となったウイニングチケットだったが、3戦して未勝利で、約2798万円のみの賞金加算となった。結局ラストランとなってしまう天皇賞・秋(8着)のレース中に屈腱炎を発症していたことがわかり、柴田騎手に“ダービージョッキー”の称号を渡し、役割を果たしたかのように、翌年に引退。スタッド入りを果たした。

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10