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2016年JBCスプリントを制した時のダノンレジェンド
2016年JBCスプリントを制した時のダノンレジェンド

2位 ダノンレジェンド(249頭)

 2024年に種付け頭数「249」を記録して大躍進を遂げたダノンレジェンドが、トップ2の座に就いた。

 人気種牡馬が集う社台スタリオンステーションではなく、浦河町のイーストスタッドで繋養されている種牡馬8年目のダノンレジェンド。前年は80万円の種付け価格で88頭に種付けを行い、61位だった。しかし100万円に増額されながらも種付け頭数を一気に増やして3位以下を大きく引き離しての2位となった。

 米国産馬ダノンレジェンドの競走時代は、主に地方のダート交流重賞を舞台に活躍し、2016年のJBCスプリント(Jpn1)などダート短距離の交流重賞を9勝した。血統はアメリカで大活躍し、アイドル的な人気を誇ったHoly Bullの代表産駒Macho Unoが父で、異流血脈Himyar(ヒムヤー)の直系という世界的にも希少な存在として生産界の期待を背負っている。

 種牡馬入り当初の種付け額は50万円と手ごろな価格設定で、繁殖相手の質は決して一級品といえるものではない中で、20年に産駒がデビューして以降、25年4月13日終了時点でJRA通算128勝(うちダート戦で121勝)、獲得賞金18億5000万円以上を獲得。一方、地方競馬では18日終了時点で728勝、17億6500万円超を獲得し、勝ち馬率は実に7割9分を記録している。

 初年度産駒のミッキーヌチバナがG3のアンタレスSで優勝したのを筆頭に、ハッピーマンが兵庫ジュニアグランプリ(Jpn2)を制したほか、大井記念など南関東で重賞3勝を挙げているサヨノネイチヤ、門別でスプリント王として君臨し、交流重賞でも上位を賑わせているスペシャルエックスなど、地方各地の重賞で産駒たちが大暴れ。早くも18頭の重賞勝ち馬を輩出中と成功を収めている。

 そうした背景もあり、ダノンレジェンドの24年度種付け相手には、東京シンデレラマイルを連覇した南関の名牝ダノンレジーナや、ニューイヤーCとユングフラウ賞の2重賞を制したモエレエターナルら地方ダート重賞で実績を残した牝馬が中心となっている。一方で、福島牝馬S含む芝の牝馬G3を3勝したデンコウアンジュの名も見られ、着実に配合相手の質を上げている。

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