3位 キズナ(218頭)
第80代日本ダービー馬のキズナが、種付け頭数「218」で、トップ3にランクインした。
11年連続リーディングサイアーに輝いた大種牡馬ディープインパクトの3世代目産駒として誕生したキズナ。ダービー優勝後は、その年の凱旋門賞(4着)を目指し出走した前哨戦のニエル賞で同年の英ダービー馬ルーラーオブザワールドに競り勝った。帰国後も産経大阪杯を勝つなどポテンシャルの高さを証明したが、故障に泣かされ引退、2016年に種牡馬入りを果たした。
初年度に250万円の設定だった種付け価格は、産駒実績の向上とともに上昇していき、2021年には1000万円に達した。その間も毎年150頭以上の交配相手を集め、人気種牡馬の一角として活躍している。22年からは3年連続で1200万円に設定され、24年は自身初となるJRAリーディングサイアーの座を射止める結果を収めた。そして25年度からは、ついに国内トップのキタサンブラックとイクイノックスに並ぶ2000万円に設定された。
キズナの母キャットクイルは、米国の名種牡馬Storm Catの産駒で、1998年の牝馬2冠とエリザベス女王杯を制したファレノプシスを輩出。名馬として時代をけん引したビワハヤヒデとナリタブライアン兄弟の母パシフィカスの半妹にあたる。つまりキズナにとって、この2頭とはいとこ関係になる。
キズナの2024年度交配相手には、日本調教馬としてBCディスタフ初制覇を果たしたマルシュロレーヌや、12年の阪神JF勝ち馬ローブティサージュ、08年の秋華賞馬ブラックエンブレム、サンクルー大賞など仏G1を3勝したサラフィナ、米G1のクイーンエリザベス二世チャレンジC勝ちのシャンティサーラなど世界的実績馬たちの名前が並ぶ。
さらに、府中牝馬Sを勝ったほか3年連続でエリザベス女王杯2着に好走したクロコスミア、紫苑S勝ちのパッシングスルーに、武蔵野Sを制したギルデッドミラー、JBCレディスクラシック優勝馬のファッショニスタら国内重賞ホースたちも目白押し。
現在のところ、名馬ディープインパクトの最良後継種牡馬としての実績を誇るキズナの系統が、今後ますます繁栄する可能性は高そうだ。