7位 藤岡康太（20歳4カ月）

●デビューから2年2カ月
●2009年NHKマイルカップ ジョーカプチーノ

　2024年4月、競走中の落馬事故により、この世を去った藤岡康太元騎手。デビューから通算803勝、重賞22勝を挙げ、今後もさらなる活躍が期待されていた中での突然の訃報だった。

　2007年にデビューした藤岡元騎手の同期には浜中俊騎手、丸田恭介騎手のG1ジョッキーがいる。3月の初騎乗で、JRA史上42人目となる「初騎乗・初勝利」を達成。この年は新人では最多の24勝を挙げた。2年目には37勝を記録し、3年目に大仕事を成し遂げる。デビューから2年2カ月後の2009年5月。20歳4ヶ月という若さで、ジョーカプチーノとNHKマイルカップを制した。

　スタートすると、ゲットフルマークスが大逃げを見せる中、10番人気の伏兵だったジョーカプチーノは、離れた2番手を追走した。前半の1000mを57秒2のハイペースで通過する中、後続の3番手以下に6、7馬身差をつけて、迎えた直線。後方が追い上げを始める中、鞍上の藤岡元騎手は、ジョーカプチーノをすぐには追わず、タイミングを計ってスパートを開始する。

　残り200mで先頭のゲットフルマークスを交わし、先頭に立ち抜け出すと、後方からレッドスパーダなどの追い上げを振り切って、2馬身差でゴール。G1初勝利を挙げた。鞍上の藤岡騎手はデビュー3年目、G1・2度目の騎乗で、同期の中で最も早くG1タイトルを手にした。