3位 モーリス(2.08)
種牡馬として期待されながらなかなか活躍馬を輩出できていなかったが、2021年にピクシーナイトがスプリンターズSを制し、産駒として初のG1制覇。続くようにジャックドールも頭角を現し、2023年の大阪杯を制した。
産駒には一瞬のキレより持続力のあるタイプが多く、大阪杯で正確なタイムを刻んで逃げ切ったジャックドールのようにハイペースから粘り切る、というレーススタイルが非常に上手である。これは2歳戦でも変わらず、速いペースでも前が残りやすい福島や東京で強い。反面、ダートや洋芝など、パワーの求められる馬場では若干苦戦傾向にある。過去10年でダートの新馬勝ちがゼロという点にも着目しておきたいところだ。
これまでの傾向だと早い時期からの活躍馬は少なく、成長と共に走りがしっかりしてくるタイプの方が多かった。ところが2024年はアドマイヤズームやアルテヴェローチェなど、2歳時から重賞を制する馬も多く、傾向が変わってきた可能性がある。2025年の世代が早めから活躍するようであれば、この後の世代も仕上がりの早さに期待がかかってきそうだ。