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【2024年“2歳”アーニング・インデックスランキング】断トツの結果に驚き!堂々の1位に輝いたのは?

text by 小早川涼風

今年も次世代の馬たちによる戦いがいよいよ幕を開ける。新種牡馬の産駒や評判馬のデビュー戦が気になるところだが、2歳戦から活躍する種牡馬を知ることも重要だろう。そこで今回は2024年の2歳戦においてアーニングインデックスが高かった種牡馬をランキング形式で紹介し、産駒の傾向や特徴を見ていく。

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アーニング・インデックス

アーニング・インデックスとは、種牡馬の成績を判定するひとつの目安値である。
「Average Earnings Index」を略して、AEIやEIと記述される。
出走馬1頭あたりの収得賞金の平均値を1.00として、数値が大きくなるほど産駒が多くの賞金を獲得していることを表す。結果は以下の数式で求められる。(今回は2歳戦のみが対象)
(産駒の総獲得賞金÷産駒の出走頭数)÷(出走馬の総獲得賞金÷総出走頭数)

※今回の記事では、出走頭数が30頭以下の種牡馬は対象外。またドゥラメンテは2024年がラストクロップのため、ランキングから除外しています。
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社台ステリオンステーションで繋養されるハービンジャー
社台ステリオンステーションで繋養されるハービンジャー

10位 ハービンジャー(1.39)

 すでにブラストワンピースやチェルヴィニアなどのG1馬を送り出しており、2024年にも最優秀2歳牝馬を受賞したアルマヴェローチェを輩出。ここ数年は毎年クラシックに有力馬を送り込んでいる種牡馬でもある。

 産駒には洋芝を中心とした重めの馬場で真価を発揮できる馬が多い。そのため、馬場の荒れてくる秋から冬にかけての勝利数がグンと増えており、2歳の重賞戦線に顔を出してくる馬もよく見る印象だ。

 瞬発力のある馬が大舞台で活躍しているイメージだが、牝馬二冠を達成したチェルヴィニアやマイルCSを勝ったナミュールなど、牡馬より牝馬の方にこのタイプが多い。逆に牡馬はブラストワンピースやファントムシーフなど、一瞬のキレよりはじわじわと加速していく馬が筆頭格である。

 また、ハービンジャー自身は持込馬で、現在の日本競馬で主流となっているディープインパクトやキングカメハメハの血が入っていない。そのため、この2頭のどちらかの血を持つ牝馬との配合がよく見られており、活躍馬もこの牝系に多い。
ハービンジャー産駒を見る際は、血統と性別を照らし合わせて産駒の特徴を考える、というのも面白いかもしれない。

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