所属する水沼元輝騎手への想い
――ありがとうございます。では、ここまで印象に残っている馬のお話を伺ってきたのですが、もうひとつお聞きしたいのが、先日復帰した水沼元輝騎手のお話です。
Xの投稿などを見ていても、水沼騎手への愛が十分に伝わってくるのですが、いかがでしょうか?
まぁ可愛がっているっていうか、ぼくも二本柳先生の弟子に入って、色々と問題児ではありましたけど、それでも自分の子どものように厳しく最後まで面倒見てもらったんですよ。自分のところに弟子として来たからには、自分もちゃんと責任持って最後までやらなくちゃいけないと。そうしないと「二本柳先生に申し訳ない」と、そういう気持ちもあるんですよね。
――3月から復帰されて「これからさらなる活躍を……」というところですよね?
元々素直な子だし、もちろん悪さしたことに違いはないんだけど、まだそういう認識とかが足りなくて。悪いことをしてやろうって思ってやったわけじゃないんだよね。それでも、やっぱりルールはルールだから。ルールは守らなくちゃいけない。
だからそれはずっと言ってはいたんだけど、やっぱり本人自体も悪さをしてるっていう感覚じゃなく、やってしまったみたいなんですよね。だんだんと大人になれば分かってくると思うけど、そこの認識をもっと成長させていかないとね。
――Xを見ていても、厳しくも愛のある言葉で復帰を待ち望んでいたのが伝わってきました。
やっぱりルールがダメだからって、一発でクビにしてしまうっていうのは厳しすぎますからね……。その子の将来をダメにするっていうのは一番良くないことだから、反省してまたイチから頑張ってほしいです。
――今後はどういうジョッキーになってほしいなどはありますか?
華やかじゃなくてもいいから、渋くもみんなに信頼される人になってほしいですね。馬を大事にして、競馬も頑張って、そうやって周りの人から信頼されるようなジョッキーになってもらいたいです。
【了】
(文●中西友馬)