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新馬戦を制したネブラディスク
新馬戦を制したネブラディスク

⑤ネブラディスク

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父:ドゥラメンテ
母:リリサイド
母父:American Post
調教師:福永祐一 (栗東)
馬主:金子真人ホールディングス
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 そして同じく、京都新聞杯でダービー切符奪取に燃えるのがネブラディスク。なんと驚くべきことに、この馬もドゥラメンテ産駒である。

 デビューは2歳11月の京都芝2000m。良血馬が集まった注目の一戦であったが、好スタートを切ると、行かせたい馬を行かせて好位の後ろにポジションを取る。4角では馬群の大外を回って、抜群の手ごたえで先行集団に並びかけると、その進路をなぞるように伸びてきた2着馬に3馬身の差をつける完勝であった。

 6着に下したレーゼドラマはのちにフラワーCを勝利しており、メンバーレベルも決して低くなかった。良血馬の揃う一戦ではあったが、この馬は姉にG1・4勝のリスグラシューがいる超良血馬。モノが違うといった勝ちっぷりであった。

 その後は共同通信杯5着、毎日杯3着と、なかなか賞金を加算できていないが、血統的にも距離延長は望むところ。さらには、リスグラシューが2歳時から活躍しながら5歳でさらに覚醒したように、この馬もまだ隠れたギアを持っていそうな印象を抱かせる。

 現役時代にダービー3勝を挙げた福永祐一厩舎所属で、主戦は史上最多ダービー6勝を挙げている武豊騎手。ダービーの勝ち方を誰よりも知っているこのタッグでダービーに乗り込むこととなれば、他陣営からすればこれ以上に怖いことはないだろう。

 このように、ダービーを目指す有力馬は、皐月賞ではない別路線組にも多数存在する。
皐月賞前にはクロワデュノール1強という声も大きかった、今年の牡馬クラシック戦線であったが、皐月賞の結果によって一気に混沌とした印象である。そうなると、ダービーは皐月賞組で独占とならない可能性も出てきた。

 今週末の青葉賞から始まる3つの前哨戦は、ダービーに向けて目が離せないレースとなる。

【了】

(文●中西友馬

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