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2012年天皇賞(春)ビートブラック(写真右)
2012年天皇賞(春)ビートブラック(写真右)

3位:2012年ビートブラック(タイム:3分13秒8 天候:晴 馬場:良)

 第3位は、2012年ビートブラックが記録した3分13秒8だった。

 2012年に勝ったビートブラックは、2010年の菊花賞で3着になるなど長距離戦を得意としたが、重賞は未勝利。前走の阪神大賞典でも10着に敗れ、14番人気の伏兵扱いだったが、石橋脩騎手を背に積極的なレースプランで、オルフェーヴルら強敵を破る大金星を挙げた。

 ゲートが開くと最内からダッシュをつけてゲートを出た、ビートブラックはハナ立つが、1周目の下りからゴールデンハインドに先頭を譲り、2番手から快調にラップを刻んだ。2番人気のウインバリアシオンは12番手、断然の1番人気であるオルフェーヴルは後方3番手に構えた。1000mを60秒0で進むと、前の2頭が飛ばし、3番手以下に10馬身以上差をつける展開となり、オルフェーヴルは依然、後方に控えた。

 2番手で快調に走るビートブラックは、2周目の3コーナー付近で仕掛ける。先頭のゴールデンハインドを抜き去り再び先頭に立つと、残り600mを過ぎてギアチェンジ。更に加速して後続を大きく引き離して逃げたビートブラックは、直線に入っても2番手以降を引き離し、最後は4馬身差をつける圧勝だった。断然人気のオルフェーヴルは最後まで浮上できず、11着に敗れた。この勝利で、ビートブラックと鞍上・石橋脩騎手は、ともにG1初制覇を果たした。

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