8位:2019年フィエールマン(タイム:3分15秒0 天候:晴 馬場:良)
第8位は、2019年フィエールマンが記録した3分15秒0だった。
2019年に勝ったフィエールマンは、前年の菊花賞を最小キャリアの4戦目で勝利すると、この天皇賞(春)でも1番人気に支持され、2番人気で菊花賞では鼻差の大接戦を演じたエタリオウ、3番人気のユーキャンスマイルらを下して、最少キャリアとなる6戦目で、天皇賞(春)を制した。
レースはハナを主張したヴォージュが先手を取ると、1000mの通過が59秒8という、緩みのないラップを刻んだ。1番人気のフィエールマンは7番手あたり、エタリオウ、ユーキャンスマイルは後方に位置した。2周目の向こう正面でややペースが緩み、徐々に馬群が詰まると、フィエールマンは手応え十分なまま、ポジションを上げていった。
これに続いたのは、前年の菊花賞で5着に入ったグローリーヴェイズだった。2頭は馬体を並べて先頭に躍り出ると、迎えた最後の直線。外から前を伺うグローリーヴェイズに、内で抵抗を見せるフィエールマン。両馬ともに譲らず、激しい追い比べが繰り広げられる。最後はゴール直前に意地を見せたフィエールマンが、クビ差制して1着でゴール。
3分15秒0のタイムで、前年の菊花賞に続く2つ目のG1タイトルを獲得。また、キャリア6戦目での天皇賞(春)制覇は、史上最短であった。