②2013年(勝ち馬ロゴタイプ、2着馬エピファネイア)
「BNW」による3強対決から20年が経った、2013年の皐月賞。この年の皐月賞も、3強対決といっても差し支えない構図であった。
1番人気(単勝オッズ3.7倍)は、2歳時に朝日杯FSを制していたロゴタイプ。その朝日杯FSが7番人気と伏兵での勝利だったため、皐月賞TRのスプリングSでも断然の1番人気とはいかなかったが、きっちり勝利してここに臨んでいた。続く2番人気(単勝オッズ3.9倍)は、デビューから3連勝でラジオNIKKEI杯を勝利したエピファネイア。弥生賞ではよもやの4着に敗れてデビューからの連勝はストップしたが、出世レースのラジオNIKKEI杯を勝利した素質馬の巻き返しに期待が集まっていた。
そして3番人気(単勝オッズ4.4倍)は、デビューから3連勝で東京スポーツ杯2歳Sを制し、この世代で一番最初に頭角を現したコディーノ。断然人気だった朝日杯FSと、3歳初戦の弥生賞では敗れていたが、こちらも復活勝利が期待されていた。
レースは、3強全てが中団前めのポジションを確保し、ほぼ同じ位置どりから進める形。直線に入ると、前が壁となったコディーノの仕掛けが一瞬遅れる中、抜け出したのはエピファネイアとロゴタイプであった。エピファネイアも必死に食い下がったが、外からねじ伏せるように前に出たロゴタイプが、半馬身の差をつけて勝利。
2着がエピファネイアとなり、その内から前を追ったコディーノが3着となった。ちなみに、ロゴタイプ鞍上のM.デムーロ騎手は、昨年までで歴代最多となる、皐月賞4勝を飾っている。
勝ったロゴタイプはその後、6歳時に安田記念を勝利。皐月賞後の勝利はこの1勝だけだが、引退レースとなる7歳時の安田記念でもサトノアラジンからクビ差の2着に好走するなど、マイル〜中距離で息の長い活躍を見せた。
2着だったエピファネイアはその後、菊花賞を制してG1初制覇。そして翌年のジャパンCでは、テン乗りのスミヨン騎手に導かれて4馬身差の圧勝劇を演じた。ロゴタイプもかなりの活躍を見せたが、エピファネイアのジャパンC勝利は、衝撃的な強さであった。