HOME » コラム » 競馬の基礎知識 » 【2024中央競馬BMSトップテン】重要視される「母父の名」。サンデー系が席巻も存在感を示したのは? » ページ 5
Harbinger
ハービンジャー

6位 ハービンジャー(19億6,652万円)


■2024年の重賞勝利BMS産駒
レガレイラ(有馬記念)
ベラジオオペラ(大阪杯)
アーバンシック(菊花賞、セントライト記念)

 母の父としてのハービンジャーは、出走頭数が増えたこともあるが、年を経るごとに獲得賞金額が増し、順調に順位を上げて9億円近くで18位だった前年から倍以上の数字となる19億6652万円もの賞金額で、2024年はランキング6位にまでジャンプアップした。

 ハービンジャーは、父がデインヒル直仔のDansiliで、血統を見渡してもNorthern Dancerのインブリードがあちらこちらに見られる。その母であるNatalmaのインブリードも複数ある。五代血統表の中にもRobertoの名前こそ一本だけ見られるものの、血統を辿っていってもHail to Reason系のHaloなどが一切出てこない。この事実は、日本に繫栄する父Haloのサンデーサイレンス系種牡馬との配合を促進する貴重な血脈である結果となる。

 重賞通算勝利数こそ4勝と、その数字だけを見ると物足りなく映るが、国内最高優勝賞金5億円レースの有馬記念を勝ったレガレイラや、菊花賞とセントライト記念を制したアーバンシックはともにSS系種牡馬ハーツクライの仔であるスワーヴリチャードだった。

 また、SS系種牡馬ではないが、べラジオオペラ(父ロードカナロア)は大阪杯を優勝し、宝塚記念3着、有馬記念で4着に入り3億円以上を手にするなど年間を通して活躍した。

 今後は、SS系種牡馬が躍進すればするほど、その血とは無縁で、欧州型の底力あるハービンジャーを父にもつ母馬が、配合相手として適してくる可能性は十分にあり、25年以降のさらなる躍進が期待される。

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