HOME » コラム » 競馬の基礎知識 » 【皐月賞走破タイムトップテン】牡馬クラシック第1戦。84回を誇る伝統の一戦を最速で駆け抜けたのは?

【皐月賞走破タイムトップテン】牡馬クラシック第1戦。84回を誇る伝統の一戦を最速で駆け抜けたのは?

text by 目白明

クラシック三冠の第一弾を飾る皐月賞。日本ダービーへとつながるだけでなく、その後の活躍を占う意味でも見逃せない一戦である。スピードと自在性が問われる皐月賞で、歴代最速タイムを記録したのはどの馬なのか? ランキング形式でじっくり振り返っていく。

NaritaBrian
第54回皐月賞を制した時のナリタブライアン

10位: 1994年 ナリタブライアン(タイム:1分59秒0 天候:晴 馬場状態:良)

 第10位は、1994年にナリタブライアンが記録した1分59秒0だった。

 この年、ナリタブライアンが記録した勝ちタイムは、2002年にノーリーズンが更新するまで、8年もの間、塗り替えられることがなかった大記録であり、当時の中山競馬場芝2000mのコースレコードを0.5秒も更新する快挙でもあった。また、皐月賞が正式に芝2000mで施行されて以来、初めて2分を切っての勝利となった。

 レースは、スタート直後にサクラエイコウオーがハナを切り、これにアイネスサウザー、メルシーステージら先行勢が続いた。注目のナリタブライアンは、6番手あたりの内に位置。先頭で逃げるサクラエイコウオーは、1000mの通過を58秒8と、速いペースで飛ばした。

 そんな中でナリタブライアンは、3コーナーから徐々に進出開始し、直線の入り口では先頭に並びかけた。先頭で粘るサクラエイコウオー、アイネスサウザーらを残り200m付近で、あっという間に交わし先頭に立つと、最後は後続に3馬身半差をつけ、1着でゴール。この年、クラシック3冠を成し遂げるシャドーロールの怪物が、1分59秒0のタイムで、まず1冠目を手にした。

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10