【桜花賞走破タイムトップテン】牝馬クラシック一冠目。桜の女王決定戦を最速で駆け抜けたのは?
text by 目白明
毎年、クラシックシーズンの幕開けを飾る若き牝馬たちの戦い、桜花賞。歴代の優勝馬には、後のスターホースが数多く名を連ねている。 スピードや瞬発力が問われる桜花賞で、最速のタイムを叩き出したのはどの馬なのか? ランキング形式でじっくりと振り返る。

10位: 2004年 ダンスインザムード(タイム:1分33秒6 天候:晴 馬場:良)
第10位は、2004年にダンスインザムードが記録した1分33秒6だった。
ダンスインザムードは1番人気に応え、1991年のシスタートウショウ以来、史上6頭目となる無敗の桜花賞馬となった。同時に、半姉ダンスパートナー、全兄ダンスインザダークに続くクラシック制覇という偉業も達成した。
ゲートが開くと、ややバラついたスタートからホシノピアス、ヤマニンアルシオンが飛び出し、ダンスインザムードは先行集団のすぐ後ろでレースを進める。前半800mを46秒8で通過すると、4コーナーでダンスインザムードがスパートを開始。直線の入り口では、早くも先頭に並びかけた。
後続も懸命に追いかけ、内からはムーヴオブサンデー、外からはアズマサンダース、さらに後方からヤマニンシュクルが脚を伸ばす。しかし、残り100mでダンスインザムードがさらに加速し、2番手のアズマサンダースとの差を広げると、最後は2馬身差をつけてゴールイン。上がり最速の34秒2の末脚を繰り出し、見事に優勝を果たした。桜の女王の座に輝くとともに、偉大な姉・兄に続くクラシック制覇を成し遂げた。