
5位 ステイゴールド(10億2,113万8,100円)
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性別:牡馬
戦績:50戦7勝 [7-12-8-23]
主な勝ち鞍:01年香港ヴァーズ(G1)
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50戦ものキャリアを積み重ね、第5位にランクインしたのはステイゴールド。ここから上位は、生涯獲得賞金10億円超えの異次元の争いとなる。
三冠馬のオルフェーヴルや“気まぐれ王”ゴールドシップを輩出するなど、現在にも日本競馬に多大な影響を及ぼしているステイゴールドだが、その競走時代の道程は決して華やかなものではなかった。
2歳から5歳までのステイゴールドは、人気やレースの格に関係なく、気がつくと2着や3着に入っていることがそれぞれ7回ずつ。とくに王道G1で2着、3着の印象が強く、ついたあだ名は「シルバーコレクター」や「ブロンズコレクター」であった。
象徴的だったのが、11戦走った1998年。1勝も挙げることなく終わったものの、2着6回、3着2回で、掲示板を外したのは10着に敗れたジャパンカップのみだった。それでも総額2億6450万円もの賞金を稼ぎ出した。
5歳となった99年のステイゴールドは、相変わらずの安定した成績で、この年も未勝利ながらも、賞金約1億4900万円を上積みした。そんなステイゴールドに転機が訪れたのが、惜敗を繰り返す中で、武豊を鞍上に迎えて出走した6歳時の2000年5月の目黒記念であった。
単勝オッズ2.8倍の1番人気に推されて出走。これまでの惜敗が嘘だったかのような目の覚めるような差し切り劇で待望の重賞初制覇。賞金6000万円弱を加算したのだった。
7歳を迎え、いよいよ競走馬として佳境を迎えたステイゴールドは、年明け初戦の日経新春杯を快勝すると、UAEへ遠征。ドバイシーマクラシックに挑んだ。先頭を行く大本命だった欧州の名馬ファンタスティックライト目がけて驚異的な追い込みをみせ、これをハナ差退け、なんと重賞3勝目を飾ったのである。
そして現役最後のレースとなった香港ヴァーズ。現地では“黃金旅程”と表記された伝説の一戦である。直線、驚異的な追い込みでゴール寸前で差し切り、劇的な幕切れでG1初優勝。結局この年だけで約3億8000万円を荒稼ぎして波乱万丈な競走生活を終えた。