
1位: 2016年 ビッグアーサー(タイム:1分06秒7 天候:曇 馬場状態:良)
堂々の第1位に輝いたのは、2016年のビッグアーサーが記録した走破タイム1分06秒7だった。
この年の中京競馬場の芝コースは、高松宮記念の前日から立て続けにレコードタイムが更新される高速馬場になっていた。その影響もあり、メインの高松宮記念では、前哨戦・阪急杯を制したミッキーアイル、前年2着のハクサンムーン、全6勝がすべて逃げ切り勝ちのローレルベローチェと、ハナを主張する快速馬が揃い、レコード決着が期待された。
その中で1番人気のビッグアーサーは、絶好のスタートダッシュを決め、逃げたローレルベローチェ、続いたハクサンムーン、そして2番人気ミッキーアイルを見る形で、4番手の内をキープ。
逃げるローレルベローチェが、前半600mの通過タイムを32秒7という、猛烈なハイペースのラップを刻み、最後の直線へ。残り200m手前でNHKマイルC以来のG1・2勝目を狙うミッキーアイルが先頭に立つ。
対する初G1制覇を目指すビッグアーサーは、前を猛追した。坂を駆け上がりながら、前を射程圏に捕らえたビッグアーサーは、逃げ粘るミッキーアイルを外から交わして、そのまま先頭でゴール。
勝ちタイム1分06秒7のレースレコードで、G1初制覇を成し遂げた。
【了】
(文●目白明)