HOME » コラム » 競馬の基礎知識 » 【高松宮記念走破タイムトップテン】春のスピード王たちの中でも、最速で駆け抜けたのは誰だ! » ページ 10
BigArthur
第46回高松宮記念を制した時のビッグアーサー(写真中央)

1位: 2016年 ビッグアーサー(タイム:1分06秒7 天候:曇 馬場状態:良)

 堂々の第1位に輝いたのは、2016年のビッグアーサーが記録した走破タイム1分06秒7だった。

 この年の中京競馬場の芝コースは、高松宮記念の前日から立て続けにレコードタイムが更新される高速馬場になっていた。その影響もあり、メインの高松宮記念では、前哨戦・阪急杯を制したミッキーアイル、前年2着のハクサンムーン、全6勝がすべて逃げ切り勝ちのローレルベローチェと、ハナを主張する快速馬が揃い、レコード決着が期待された。

 その中で1番人気のビッグアーサーは、絶好のスタートダッシュを決め、逃げたローレルベローチェ、続いたハクサンムーン、そして2番人気ミッキーアイルを見る形で、4番手の内をキープ。

 逃げるローレルベローチェが、前半600mの通過タイムを32秒7という、猛烈なハイペースのラップを刻み、最後の直線へ。残り200m手前でNHKマイルC以来のG1・2勝目を狙うミッキーアイルが先頭に立つ。

 対する初G1制覇を目指すビッグアーサーは、前を猛追した。坂を駆け上がりながら、前を射程圏に捕らえたビッグアーサーは、逃げ粘るミッキーアイルを外から交わして、そのまま先頭でゴール。

 勝ちタイム1分06秒7のレースレコードで、G1初制覇を成し遂げた。

【了】

(文●目白明

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