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stealpass_2023
スティールパスの2023の血統表

⑤スティールパスの2023

性別:牡馬
生年月日:2023年2月21日
毛色:栗毛
馬主:DMMドリームクラブ
生産牧場:千代田牧場
取引市場:2023年 セレクトセール
兄弟(姉妹):バイシュラバナ、ミッキーカプチーノ
馬名の由来:

 最後に取り上げるのは、スティールパスの2023。DMMドリームクラブから4.5万円×2000口(総額9000万円)で募集された同馬は、父は昨年の新種牡馬リーディングを獲得したG1・2勝馬サートゥルナーリア、母は2012年のスパーキングレディーCを勝利したスティールパスという血統。

 ちなみにスティールパスも、現役時代に福永騎手が騎乗したことのある馬。全22戦のうち10戦で手綱を執り、引退レースとなったマリーンCの鞍上も務めていた。

 兄姉はこれまで5頭がデビューして4頭が勝ち上がり。3番仔のキングカメハメハ産駒バイシュラバナはダートで4勝、5番仔のエピファネイア産駒ミッキーカプチーノは葉牡丹賞を勝利し、G1ホープフルSで1番人気(5着)の支持を受けた。

 このことからも、さまざまなタイプを輩出する母だと考えられるが、父サートゥルナーリアがエピファネイアの弟であることを鑑みれば、このスティールパスの2023はミッキーカプチーノ寄りの適性になると考えるのは自然な流れ。だが福永師のコメントは、「この馬でケンタッキーダービーを目指したい」とのこと。たしかに体つきを見るとボリューミーで、ダート馬ともとれる馬体。

 さらにサートゥルナーリアは、その父ロードカナロアの影響から、現役時代からエピファネイアよりスピードタイプだったこともあり、マイルにも十分対応できるスピードも持ち合わせていそう。全てを総合して考えると、適性はマイル〜中距離の芝・ダート兼用ということになる。さまざまな舞台での活躍が想像でき、会員の皆さまにとっては、かなり夢が広がる馬であることは間違いないスティールパスの2023。

 母の馬名から連想したバスケットボール用語なのか、はたまたDMMのカタログにもあったサッカー用語なのか、もうじき決まるであろう馬名にも注目が集まる。

 今回紹介した5頭以外にも、ピクシーナイトを兄に持つペイジャーや、オオバンブルマイを兄に持つペントハウス、ビッグシーザーを兄に持つビッグヒーローなど、G1馬や重賞馬の下という良血馬が多数スタンバイ。もちろんこれからクラシックを迎える3歳馬や、古馬たちの活躍も期待される福永厩舎。注目の集まる中での開業となった昨年以上のインパクトを残すことができるか、今年の福永厩舎を楽しみに見ていきたい。

【了】

(文●中西友馬

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