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ステイゴールド産駒獲得賞金ランキングトップテン。海外でも存在感を発揮! 個性豊かな“黄金旅程”の血

text by 目白明

現役最後のレースで悲願の初G1制覇を果たしたステイゴールド。彼の血を受け継いだ産駒たちは、気性が荒く、コントロールが難しい一方、スイッチが入った時の爆発力は他の馬を寄せ付けなかった。今回は、そんなステイゴールド産駒の中で獲得賞金が多かった馬をランキング形式で紹介する。

Nakayama Festa
Getty Images 2010年凱旋門賞

10位 ナカヤマフェスタ(4億1,979万円)

 ステイゴールド産駒で凱旋門賞に出走した名馬といえば、2012年・2013年に連続2着となったオルフェーヴルが有名だ。しかし、それよりも前の2010年に同じく2着に入ったステイゴールド産駒がいる。その名はナカヤマフェスタ である。

 ナカヤマフェスタは、セレクトセールで1000万円という決して高くない価格で取引されたが、2歳時で重賞を制するなど早くから注目を集めていた。

 だが、クラシック戦線では皐月賞6着、日本ダービー4着、菊花賞12着と、G1戦線では目立った成績を残すことはできず、獲得賞金は1億5000万円にも満たなかった。

 しかし4歳になると状況は一変した。オープン戦を快勝し、ステップレースを挟まずに宝塚記念に直行。この年の宝塚記念は、ヴィクトリアマイルを制したブエナビスタ、前年覇者のドリームジャーニー、天皇賞(春)を制したジャガーメイル、同世代の日本ダービー馬ロジユニヴァースなど、まさにドリームメンバーが集結していた。その中で、G1未勝利のナカヤマフェスタは8番人気にとどまった。

 レースは道中、中団で進めると、4コーナーから前に進出。残り100mで一気に伸びると、ブエナビスタなどの実績馬との競り合いを制して、G1初制覇を果たした。レース後には世界最高峰の凱旋門賞への挑戦が決定。騎手は蛯名正義、管理するのは二ノ宮敬宇厩舎。これは1999年にエルコンドルパサーで凱旋門賞2着に輝いたチームと同じ布陣であった。

 前哨戦のフォワ賞を2着で終え、迎えた本番の凱旋門賞。直線では一度先頭に立ったナカヤマフェスタだったが、内から差してきたイギリスダービー馬ワークフォースに、惜しくも及ばず2着。それでも、日本調教馬としてはエルコンドルパサー以来の連対となった。

 この年は宝塚記念でG1初制覇を飾り、凱旋門賞2着と大きく飛躍した年になり、約2億7000万円を獲得。翌年にも凱旋門賞に挑戦して引退した。4歳時に激走を繰り返したナカヤマフェスタは、総額で4億1979万円を獲得した。

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