ディープインパクト産駒獲得賞金ランキング【4位】短距離メインながら10億円を獲得した快速レディ
産駒の通算GⅠ勝利72勝。歴代1位の成績を誇るディープインパクトは、種牡馬としても競馬界を席巻し続けた。そんな産駒の中で最も多くの賞金を稼いだのはどの馬なのか? 今回は、ディープインパクト産駒の獲得賞金ランキングトップ10を振り返る。今回は第4位。
4位 グランアレグリア(10億7,381万円)
性別:牝馬
戦績:15戦9勝 [9-2-2-2]
主な勝ち鞍:桜花賞、安田記念、スプリンターズS、マイルCS、ヴィクトリアマイル
グランアレグリアは、牝馬として史上6頭目となる賞金10億円突破を記録した、まさに名牝である。
GⅠ初勝利は3歳時の桜花賞だった。前目の競馬から直線で先頭に立つと、あとは独走状態。2馬身半差の圧勝で桜の女王に輝いた。3歳時のGⅠ勝利はこの1勝のみで、ここまでの獲得賞金は約2億円に留まったが、4歳になると快速女王の才能が一気に開花する。
古馬初戦となった高松宮記念では、後方から追い込むも2着に敗れる。しかし、続く安田記念では、最強女王アーモンドアイを相手に圧巻の走りを見せた。直線で抜群の手応えで抜け出し、外から追いすがるアーモンドアイらに2馬身半差をつけて完勝。桜花賞以来のGⅠ2勝目を飾り、約1.3億円を獲得した。
秋のスプリンターズステークスでは、前半がハイペースとなる中、後方外から進出したグランアレグリアが強烈な末脚で抜き去り、GⅠ連勝。この勝利は、ディープインパクト産駒として初のスプリントGⅠ制覇となった。
さらに、続くマイルチャンピオンシップでは、外に出してから一気の末脚で差し切り勝ちを収め、史上8頭目となる同一年の春秋マイルGⅠ制覇を達成。この年のグランアレグリアは、GⅠ4戦のみで約4.5億円を稼いだ。
5歳になると、さらに賞金を積み上げた。初の2000m戦となる大阪杯では敗れたものの、得意とするマイル戦に戻ったヴィクトリアマイルでは4馬身差の圧勝でGⅠ5勝目を挙げた。この勝利により、史上初となる古馬芝マイルGⅠ完全制覇を達成した。
続く安田記念では惜しくも敗れたが、引退レースとなったマイルチャンピオンシップでは、最後の直線で外から抜け出し、有終の美を飾った。この年は3億円以上を獲得した。
賞金が比較的低い短距離レースを中心に走りながらも、牝馬として史上6頭目となる賞金10億円突破を達成。グランアレグリアは名実ともに競馬史に名を刻んだ名牝である。
【了】
(文●目白明)
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