ディープインパクト産駒獲得賞金ランキング【9位】瞬発力を武器にGⅠを2勝した名牝
産駒の通算GⅠ勝利72勝。歴代1位の成績を誇るディープインパクトは、種牡馬としても競馬界を席巻し続けた。そんな産駒の中で最も多くの賞金を稼いだのはどの馬なのか? 今回は、ディープインパクト産駒の獲得賞金ランキングトップ10を振り返る。今回は第9位。
9位 ショウナンパンドラ(6億768万円)
性別:牝馬
戦績:18戦5勝 [5-4-3-6]
主な勝ち鞍:秋華賞、ジャパンカップ
ショウナンパンドラは、牝馬ながらジャパンカップを制覇し、牡馬混合戦でも活躍した良血馬である。
2013年12月にデビューしたものの、3歳春シーズンは血統背景もあり奥手な成長で、オープン戦での2着が精一杯だった。GⅠへの出走は叶わず、夏になってようやく条件戦で2勝目を挙げた。
夏を越して心身ともに成長を遂げたショウナンパンドラは、秋華賞トライアル・紫苑ステークスで2着に入り、秋華賞への優先出走権を獲得。初めてのGⅠ挑戦となる秋華賞では、3番人気に支持された。
レースでは、内々の経済コースを通りながら余力を蓄えて前団を追走。直線で瞬発力を爆発させ、先行する馬群の間を割るように抜け出すと、オークス馬ヌーヴォレコルトらを抑え込んで優勝した。期待の良血馬がついにGⅠ初制覇を成し遂げ、賞金約9000万円を獲得した。
その後は4連敗を喫したものの、宝塚記念で3着に入り、賞金を積み重ねた。4歳秋にはオールカマーで直線大外から上がり最速の末脚を繰り出し、見事な差し切り勝ちで復活を遂げ、約6600万円を獲得。そして迎えたジャパンカップでは、歴戦の牡馬相手に大仕事を成し遂げる。
道中、中団で脚を溜めたショウナンパンドラは、直線で懸命に前を追いかけ、馬体をぶつけられながらも馬群を抜け出し、最後はクビ差で差し切って勝利。同レース史上7頭目となる牝馬の戴冠という快挙を成し遂げ、約3億円を手にした。
ショウナンパンドラが挙げたGⅠ勝利は2勝だったが、いずれも持ち前の瞬発力を発揮し、馬群を切り裂く見事な勝利だった。最終的に6億768万円を獲得した。
【了】
(文●目白明)
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