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【今週の藤田晋】全レース1番人気の“大器”ソンシがOP勝ちへ!無敗のエリキングは春クラシックに黄信号

text by TOM
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藤田晋氏(Getty Images)

 今週の競馬では、人気アプリゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』などで知られるサイバーエージェントグループの藤田晋社長が所有する競走馬が、3頭出走する予定となっている。

 14日(土)の京都11R・タンザナイトS(OP、芝1200m)に、ソンシ(牡3、栗東・中内田充正厩舎)が参戦する。

 ソンシはこれまで、3月のファルコンS(G3)を含む7戦すべてで1番人気の支持を受けている。重馬場で切れ味をそがれ、11着に敗れた6月の瀬田特別以外はすべて3着以内をキープしており、素質の高さを証明している。

 前走の白秋Sでは、中団から抜群の手応えで追走し、直線を向いても“持ったまま”で先頭に並びかけた。残り200mを切ったあたりで単騎先頭に立つと、鞍上の川田将雅騎手が一度もムチを使うことなく、気合をつけた程度で2馬身半の差をつけて圧勝した。

 今回は3歳馬ながら56kgのハンデを背負い、はじめて挑む1200mの距離、そしてオープン入り初戦と、試練の多い一戦となる。アイルランド産の大器がここでどんな走りをみせるのか、今後を占う意味でも注目したい。

 先週の藤田氏の所有馬は、8日(日)中京8R・3歳以上1勝クラス(ダート1200m)で、ピカリ(牝3、栗東・森秀行厩舎)が2月のヒヤシンスS(L)以来、約10か月ぶりの復帰戦を迎えたが、10着だった。

 昨年8月にデビューしたピカリは、当初芝のマイル前後のレースに出走していた。初戦こそ3着に好走したが、その後は苦戦が続いた。しかし年明け初戦の1月にダート1200mに出走すると、米国ダート色の血が騒ぎ、変わり身をみせる。

 3、4番手の外めを追走し、直線で差し切って1番人気に応えた。勢いに乗って挑戦したヒヤシンスS(L)こそ、距離の壁もあってか11着と崩れた後、約10か月の休養に入った。

 今回は初勝利を挙げた距離でもあり、単勝6.2倍で3番人気の支持を集めた。しかし久々に加え、18kgの馬体増も応えたか、2番手につけるスピードをみせたものの、直線で脚があがってしまった。

 また、残念なニュースも飛び込んできた。11月の京都2歳ステークス(G3)を快勝し、無傷の3連勝を果たしたエリキング(牡2歳、栗東・中内田充正厩舎)の右第1指骨剥離骨折が判明した、12日(木)にJRAから発表された。

 今後は3か月以上の休養を要する見込みとのことで、藤田氏にとっては、念願のクラシック制覇へ向けて黄信号が灯る一報であった。

【了】

(文●TOM)

2024年12月14日(土)

競馬場 レース名 馬名 性齢 騎手 厩舎 着順
京都11R タンザナイトS ソンシ 牡3 川田将雅 【栗東】中内田充正 2着
京都12R 3歳以上2勝クラス マチカゼ 牡4 団野大成 【栗東】杉山晴紀 11着

2024年12月15日(日)

競馬場 レース名 馬名 性齢 騎手 厩舎 着順
中京10R 一宮特別(2勝クラス) スカーズ 牡4 浜中俊 【栗東】武幸四郎 3着

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