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【チャンピオンズC】過去5年分のレース傾向をテキストで振り返る(2)チュウワウィザードがリベンジ

text by 中西友馬

今週1日、中京競馬場で日本におけるダート競走の最高峰『チャンピオンズカップ』が行われる。過去5年のチャンピオンズCでは、クリソベリルの無敗G1制覇やテーオーケインズの圧巻の走り、初挑戦の距離を克服したレモンポップの快挙など、多くの名勝負が繰り広げられてきた。今年の頂上決戦に向けて、この記事では過去5年のレースの勝負のポイントをテキストで振り返っていく。次は2020年のレース。

Chuwa Wizard

2020年チャンピオンズカップ

着順 馬名 騎手 タイム オッズ 通過順 前走 前走
着順
1 チュウワウィザード 戸崎圭太 1:49.3 13.3 (4番人気) 8-7-5-4 JBCクラシック(大井) 3着
2 ゴールドドリーム 和田竜二 1:49.7 9.9 (3番人気) 11-10-8-7 マイルチャンピオンシップ南部杯(盛岡) 6着
3 インティ 武豊 1:49.7 57.5 (10番人気) 2-2-1-2 マイルチャンピオンシップ南部杯(盛岡) 9着

 

上位人気馬の結果

人気 オッズ 結果 馬名 騎手 前走 前走
着順
1 1.4 4着 クリソベリル 川田将雅 JBCクラシック(大井) 1着
2 6.6 12着 カフェファラオ C.ルメール シリウスS(中京) 1着
3 9.9 2着 ゴールドドリーム 和田竜二 マイルチャンピオンシップ南部杯(盛岡) 6着

 

「クリソベリルvsストップ・ザ・クリソベリルを目論む馬たち」

 前年のチャンピオンズカップを3歳で制したクリソベリルは、4歳シーズンに入っても向かうところ敵なし。初の海外遠征となったサウジCでデビューからの連勝は6でストップしたが、その後は帝王賞とJBCクラシックを連勝。国内では負けなしの8戦8勝でこのレースを迎えていた。

 単勝オッズは1.4倍と断然の1番人気。単勝2番人気には、クリソベリルと未対戦の3歳馬カフェファラオ、以下ゴールドドリーム、チュウワウィザードと続いて発走を迎えた。レースは、エアアルマスがハナを切り、前年ハナを切ったインティは2番手から。クリソベリルは向正面入り口でポジションを上げて好位の外めという位置どり。好位の後ろからチュウワウィザードはレースを進め、カフェファラオとゴールドドリームは中団馬群を追走していた。その隊列のまま4角を回り、最後の直線へと向かう。

 直線に入ると、前はエアアルマスとインティが並んでの先頭争い。その3馬身ほど後ろの3番手にクリソベリルはいたが、前年のような伸びは見られない。代わってその外から伸びてきたのはチュウワウィザード。前の争いから抜け出したインティが粘り込みを図るが、それを一気に交わしたチュウワウィザードが勝利。2馬身半差の2着には中団から追い込んだゴールドドリームが入り、早めに先頭へと立ったインティがさらにクビ差の3着。クリソベリルは4着、カフェファラオは6着となった。

 勝ったチュウワウィザードは、前年4着のリベンジを果たしてG1級3勝目。前年の1〜4着馬のうち、1着と4着の着順が入れ替わっただけという珍しい決着となった。

【了】

(文●中西友馬)

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