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GⅠエリザベス女王杯のデータ分析【レースレコード|過去の結果 -1980年以降 】

エリザベス女王杯は、秋の女王の座を懸けた牝馬たちの頂上決戦である。京都芝2200mを舞台に、3歳馬と古馬の実力馬が世代を超えて激突する、シーズン屈指の注目レースだ。この記事では、過去10年間の傾向を分析するとともに、歴代優勝馬の一覧を振り返る。[1/2ページ]

■過去10年間のデータ(2015年~2024年)

2001年エリザベス女王杯/1着トゥザヴィクトリー(橙帽・武豊)
2001年エリザベス女王杯/1着トゥザヴィクトリー(橙帽・武豊)

◯1番人気の成績

勝率:20%
連対率:30%
複勝率:50%

 過去10年のエリザベス女王杯では、1番人気の信頼度は決して高くない。勝率は20%、複勝率は30%にとどまり、3着以内率でも50%。つまり、半数の1番人気馬が馬券圏外に敗れている計算になる。

 1番人気として勝利したのは2頭のみで、いずれも実力を証明する形となった。2020年のラッキーライラックは連覇をかけたレースで見事に勝利し、2023年のブレイディヴェーグは前走ローズSを快勝して挑んだ3歳馬だった。

 一方で1番人気が馬券圏外に敗れたのは5頭。2024年レガレイラ(単勝1.9倍・5着)、2022年デアリングタクト(単勝4.3倍・6着)、2021年レイパパレ(単勝2.9倍・6着)、2017年ヴィブロス(単勝2.8倍・5着)、2016年マリアライト(単勝3.1倍・6着)となっている。

◯3連単の配当傾向

平均値:430,206円
中央値:56,370円
最高値:3,393,960円(2021年 アカイイト)
最低値:9,780円(2023年 ブレイディヴェーグ)

 過去10年の3連単の中央値は5万円台と、一般的なイメージよりも落ち着いた水準にある。最も低い配当となったのは2023年で、ブレイディヴェーグ(1番人気)→ルージュエヴァイユ(5番人気)→ハーパー(3番人気)の組み合わせによる9,780円だった。

 しかし、波乱の年はとことん荒れており、2021年にはアカイイト(10番人気)→ステラリア(7番人気)→クラヴェル(9番人気)の決着で、300万円超の高配当となった。

 また、過去10年のうち2万円台以下が4回、10万円超が5回と、結果が両極端に振れる傾向が見られるレースといえる。

◯走破タイム傾向(※重・不良を除く)

平均タイム:2分12秒8
最速タイム:2分10秒3(2020年 ラッキーライラック ※阪神開催)
最遅タイム:2分14秒9(2015年 マリアライト)

 過去10年の平均走破タイムは2分12秒台後半となっており、全体的には持久力が問われる展開が多い。

 2020年に阪神競馬場で開催された際、ラッキーライラックが記録した2分10秒3は高速決着となったが、平均が2分12秒台であることを踏まえると、これほど速いタイムは例外的といえる。

 一方、稍重馬場だった2015年にはマリアライトが2分14秒9で勝利しており、馬場状態によって走破タイムに明確な差が生じるのが特徴だ。

 総じて、このレースでは極端な瞬発力よりも、持久力と立ち回りの上手さが勝敗を分ける傾向にある。

◯エリザベス女王杯 馬番別成績(2015〜2024)

※出走数=各年の頭数に応じた実出走回数。2022年は2着同着

馬番 出走数 1着 2着 3着 勝率 連対率 複勝率
1 10 1 0 2 10.0% 10.0% 30.0%
2 10 1 1 1 10.0% 20.0% 30.0%
3 10 1 0 1 10.0% 10.0% 20.0%
4 10 0 1 0 0.0% 10.0% 10.0%
5 10 1 1 0 10.0% 20.0% 20.0%
6 10 0 1 0 0.0% 10.0% 10.0%
7 10 0 0 1 0.0% 0.0% 10.0%
8 10 0 0 1 0.0% 0.0% 10.0%
9 10 0 2 0 0.0% 20.0% 20.0%
10 10 0 0 1 0.0% 0.0% 10.0%
11 10 1 0 2 10.0% 10.0% 30.0%
12 10 2 0 0 20.0% 20.0% 20.0%
13 10 0 2 0 0.0% 20.0% 20.0%
14 10 0 0 0 0.0% 0.0% 0.0%
15 10 0 1 0 0.0% 10.0% 10.0%
16 8 1 1 0 12.5% 25.0% 25.0%
17 8 0 0 0 0.0% 0.0% 0.0%
18 5 2 1 0 40.0% 60.0% 60.0%
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